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    唾液の分泌量は健康の指標!増える/減るとどうなる?

    唾液の分泌量は健康の指標!増える/減るとどうなる?

    唾液の分泌量は個人差が大きく、自分の唾液量が多いのか少ないのかわからないことも…気になる方は専門医に唾液量を測定してもらうことをおすすめします。

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  • 更新日:2016年05月27日

唾液分泌量は健康のバロメーター!多い/少ないことによる影響

唾液は、病気や口臭予防・食事の補助・アンチエイジングなど様々な役割を担っています。普段、何気なく飲み込んでいる唾液ですが、少しでも口が渇くと途端に不快感が現れるのは、それだけ唾液が人間にとって大切な物質だからということでしょう。
今回は、唾液の効果をもとに、唾液の分泌量が及ぼす身体への影響を説明していきます。

唾液の成分と役割

唾液には、主に7つの重要な役割が挙げられます。唾液が分泌されることで、口腔内ではどのような変化が起こっているのでしょうか。

1. 洗浄作用

唾液の多くは水分です。食器を洗うのと同じように、唾液も歯や舌に付いた食べ物のカスやばい菌汚れを洗い流す働きがあります。ばい菌が原因である虫歯や口臭の予防に、唾液の洗浄能力は大きく貢献しているのです。

2. 粘膜の保護作用

唾液中には、山芋やオクラに多く含まれるムチンという物質が存在します。ムチンはヌルヌルしているので口の中の粘膜に保水性を与え、乾燥を防ぎ保護する作用を持っています。
また、保護作用とは別に、ムチンは食べ物を塊状にし、スムーズに喉に送り込む働きも担っています。

3. 殺菌作用

唾液には、身体をバイ菌から守る様々な酵素や免疫細胞が含まれています。リゾチームβディフェンシンは細菌を崩壊させ、ラクトフェリンは細菌が増殖するのに必要な鉄分を奪います。

4. 中和作用

口の中がずっと酸性のままだと歯が溶けていってしまいます。そこで、唾液の中和作用が働き、口腔内を中性に近づけ、口の中のpHを一定に保ってくれます。なお、この唾液の作用は「唾液緩衝能(だえきかんしょうのう)」と呼ばれます。

5. 歯を丈夫にする作用

虫歯になりかけている歯にカルシウム成分を加えることで、虫歯を防いでくれます。この作用を歯の再石灰化といいます。ただし、黒く穴が開いてしまっているような進行した虫歯を治す力はありません。

6. 味を伝える作用

食べ物から出てきた味物質を拡散し、舌の上にある味蕾(みらい)という器官に送って味を伝える働きがあります。

7. 消化作用

ペプシンやリパーゼなどの食べ物を消化する酵素は、胃液・腸液・膵液などに含まれていますが、消化酵素は唾液の中にも存在しています。唾液中の消化酵素であるアミラーゼは、白米やイモ類のようなデンプンを分解して、消化しやすい形にしてくれます。

唾液の分泌量の1日の平均は?

水1.5l

一般的に、健康な成人の1日の唾液分泌量は1~1.5リットルと言われています。大きいペットボトル1本分と同じと考えると、かなりの量ですね。ただし、唾液の分泌量は年齢や性別、そのときの健康状態や服用している薬の副作用なども関与するため、個人差があります。

唾液は、分泌されるタイミングで分類すると2種類存在します。リラックスしている時に分泌される安静時唾液と、食事時などに分泌される刺激時唾液です。子供や若者の方が唾液分泌量は多く、加齢に伴い、唾液腺の委縮・筋肉による唾液腺への刺激の低下によって減少していきます。

しかし、最近の研究では、年齢を重ねても刺激時唾液の分泌量は変化せず、常時出ている唾液の量は少なくなっていても、ご飯をよく噛むなどの工夫を心掛ければ、高齢者でも唾液はちゃんと分泌されるということがわかっています。

一方、誰でも唾液の分泌量が減るのは睡眠中です。朝起きた時に口がカラカラなのは、寝ている間に唾液が出にくいためです。

唾液分泌量が増える/減るとどうなる?

様々な作用を持っている唾液ですが、唾液が増えたり減ったりすると、身体にどういった影響が現れるのでしょうか。

唾液量が増えると…

唾液が増えることで口が適度に潤うと、口腔内の食べカスや細菌が唾液によって洗い流されることで、虫歯・歯周病・口臭が少なくなり、また、食事を美味しく食べることができます。

しかし、あまりに唾液の分泌が過剰である場合には、唾液過多症の可能性があります。唾液過多症とは、唾液が湧き出て止まらない疾患のことです。唾液過多症の原因は色々で、妊娠や外科手術後の副作用、脳血管障害、自律神経のバランスの崩れなど多岐にわたります。
唾液が増えることによって病気が起こることはほとんどありませんが、症状が重いと唾液を捨てる用の缶やペットボトルを持ち運んでいる方もおり、日常生活に支障をきたします。主に漢方薬を含む薬物によって治療します。

唾液量が減ると…

困った歯科衛生士

唾液が増えることとは対照的に、唾液量が減ることによるメリットはひとつもありません。唾液が少ないと、虫歯が排出する酸を中和することができないので、虫歯が増えてしまいます。さらに、舌についた舌苔という汚れが増え、嫌気性細菌という臭いガスを排出するバイ菌がたくさん増殖し、口臭の大きな原因にもなります。
また、口がパサパサに乾燥してしまい、食事が困難になり美味しく食べられなくなります。特にクッキーやパン、おせんべいなどの水分の少ない食べ物は飲み込みづらくなってしまいます。

唾液量の減少を引き起こす要因として、加齢の他にシェーグレン症候群による唾液腺の破壊や唾液腺を分泌する神経の障害、糖尿病による体液の調節不全などが考えられます。また、睡眠薬や抗うつ剤など、服用中の薬剤の副作用によって、唾液分泌が低下するケースもあります。

自分の唾液の分泌量をチェックするには?

唾液の分泌量を調べるには、いくつかの方法があります。以下の検査法は主に歯科医院で受けることができますが、全ての歯科医院で用意されているわけではなく、ドライマウス外来口臭専門外来でよく実施されています。
吐唾法やサクソン法は日用品しか用いないので自分でも行うことができますが、できれば専門の病院を受診して、正しい判定をしてもらうことが好ましいです。

吐唾法(とだほう)

椅子に座って何もせず、口元にコップを置き、唾液が自然に出てきたらコップの中に吐き出していく安静時唾液の測定方法です。これを10分間行ったらコップの中の唾液を測定します。1ml以下だと唾液分泌不足です。

ワッテ法

舌の下に、ロールワッテという歯科医院でよく使われる円柱状の綿を挿入し、唾液を吸わせます。30秒後、もしくは1分後に取り出して重さを測り、0.1g/30秒以下、あるいは0.2g/60秒以下の場合は唾液が不足していると判断されます。

ガム法

味の無いガムを10分間噛みながら唾液をコップに吐き、刺激時唾液を測ります。10ml以下の場合は唾液分泌が低下していると判定されます。シェーグレン症候群によるドライマウスの診断の際などに使用されます。

サクソン法(Saxonテスト)

重さのわかっている清潔なガーゼを2分間噛み、唾液を吸った後のガーゼの重さを計測して、どれだけ刺激時唾液が分泌されたかを調べます。2g以下の場合は唾液分泌が低下していると評価します。

唾液の分泌量で気になることがあれば病院へ

病院のドクター

年齢の小さな子供と高齢者の方でも唾液の分泌量には差があります。また、朝と夜など、時間帯によっても唾液の分泌量には個人差や変動が出るものです。
しかし、極端に少ない、あるいは多いという場合には、何らかの病気のサインが隠れている可能性があります。

特に唾液量が少なくなる疾患としては、自己免疫疾患であるシェーグレン症候群、糖尿病、更年期障害、花粉症やアデノイド肥大による口呼吸、薬物や放射線治療後の副作用などが存在します。
「唾液の量がなんだかおかしい」「唾液量が多い、少ないことが日常生活に影響を及ぼしている」と感じたら、まずはかかりつけのお医者さんや歯医者さんに相談してみましょう。

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