ドライマウス対策!4つの効果的方法と口の渇き改善グッズ
口の渇きが気になるのは、エアコンなどによる空気の乾燥が原因だと思っていませんか?気になる口の渇きは、ドライマウスかもしれません。
ドライマウスになると、単に口が渇くだけでなく、口臭が強くなったり、虫歯や歯周病のリスクが高まったり、口内炎ができやすくなるなど、さまざまな悪影響があります。
ここでは、ドライマウスを改善するためにすぐにできる対策方法と、症状を軽減するグッズをご紹介します。ドライマウスは進行すればするほど、改善が困難になってしまいます。早めの対策が必要でしょう。
「ドライマウスかな!?」と思ったら…
ドライマウスとは、唾液の分泌量が減少して口腔内が乾燥している状態です。ドライマウスになると、口の中で細菌が増殖しやすくなり、口臭や虫歯、歯周病など様々なトラブルを招きます。
ドライマウスは女性に多く、その原因は薬の副作用やストレス、加齢、口呼吸、シェーングレン症候群、糖尿病などさまざまです。口の渇きの影に、病気が隠れている場合もあります。口の渇きを感じたら、適切な対処が求められるでしょう。
ドライマウスチェック!主な症状とは?
自分がドライマウスなのか、一時的に口内が乾燥しているだけなのか、判断がつきにくいという人も多いでしょう。
次に紹介するドライマウスの症状に当てはまるものが多い場合は、ドライマウスを疑った方が良いかもしれません。
もちろん、ドライマウスにより起こる症状は多岐に渡るため、ここで紹介する症状に該当しない人でも、ドライマウスの可能性は否定できないため、注意が必要です。
- 口内にねばねばした感じがある
- パンやクッキーなどの水分の少ない食べ物が飲み込みにくい
- 味覚が鈍感になっている
- 口内の乾燥が3ヵ月以上続いている
- 水をよく飲む
- 口臭が強い気がする
- 夜間にも水を飲みに起きる
- しゃべりにくいと感じることがある
- 入れ歯で口内が傷つきやすい
- 顎の下がはれているような気がする
- 虫歯や歯周病になりやすい
- ミカンなどの柑橘類を食べるとしみることがある
- 唇や舌がひび割れをしている
- 抗ヒスタミン剤や抗鬱剤などの薬を服用している
- 更年期症状がある
- ショックなことやイライラすることなどストレスが多い
ドライマウスを改善!すぐにできる対策方法4つ
ドライマウスを改善するには、口の渇きを引き起こしている原因によって異なります。しかし、何が原因になっている場合にも、口の中を潤すこと・唾液の分泌量を増やすことが共通して必要となります。
日常的に行うこと、続けることが大切なので、自分に合った方法を取入れることをお勧めします。
1.よく噛んで食べる
食べるという行為は誰もが毎日必ず行っていることです。しかし、何かと忙しい生活を送っていると、自分が思っているほど、よく噛んで食べていないケースが多いです。
また、手軽に食べられるものは、あまり噛まなくても食べられるものが多いです。
咀嚼により唾液の分泌が促進されますから、噛む回数を増やすことで唾液を増やして口の中の乾燥を改善できます。
よく噛んで食べることを意識することも必要ですが、咀嚼回数が増えやすい噛み応えのある食品を取り入れることも大切でしょう。咀嚼回数の目安は、1口で30回が推奨されています。
まずは、噛む回数を意識して、自分の咀嚼回数が十分かどうかをチェックしてみると良いでしょう。不足している場合には、よく噛むことを日々の食事で意識しましょう。
2.口呼吸を改善する
口呼吸は口の渇きを招きます。口呼吸がドライマウスの原因となっている場合も多いのですが、口呼吸になっていることに気付いていない人も多いです。
口呼吸をやめることが望ましいですが、口呼吸の原因はさまざまであり、鼻呼吸に変えるのは簡単なことではありません。
自分が口呼吸なのか鼻呼吸なのかを確認し、鼻呼吸を意識することから始めることも大切です。また、意識しにくい就寝中は、マスクなどを使用して口の乾燥を防ぐことも有効でしょう。
口呼吸は口の渇きを招くほか、風邪などの感染症にかかりやすくなる・睡眠時無呼吸症候群を招く・虫歯や歯周病のリスクが高くなるといった悪影響があります。
自分でどうしても治せない場合には、医療機関で相談するという方法もあります。
口の周りの筋肉を鍛えることが大切
口呼吸を行っている人は、口を開けていることが多いため、口の周りの筋肉が緩んでいたり、舌が正しい位置になかったりする可能性があります。舌や口の周りの筋肉を鍛えることで、口を閉じる力が身に付き、口呼吸を改善することができます。
舌や口の周りの筋肉(口腔周囲筋)を鍛える方法は多数ありますが、自分でうまく行えない場合には、歯科医院で相談すると良いでしょう。
MFT(口腔筋機能療法)
舌や口の周りの筋肉だけでなく、顔面の筋肉を鍛えてバランスを整えるプログラムです。さまざまな効果が得られますが、口呼吸の改善にも効果があります。
自分で口の周りの筋肉を鍛え、口呼吸を改善するのは簡単なことではありません。そのため、専門家のもとでトレーニングを受けられるというのは、魅力的かもしれません。口呼吸の効果的改善につなげられるでしょう。
(MFTは全ての歯科で行っているわけではないため、事前に確認する必要があります。)
3.唾液腺マッサージをする
唾液は唾液腺から分泌されます。主な唾液腺は耳の下の部分にある「耳下腺」、顎のエラ部分から3cm程内側にある「顎下腺」、舌の付け根の真下の顎部分にある「舌下腺」です。
これらの唾液腺を刺激することで唾液の分泌を促進できます。唾液腺マッサージは、普段から取り入れると有効ですが、緊張した状態では唾液が分泌されにくいため、リラックスして行うことが大切でしょう。
4.生活習慣を見直す
ドライマウスの原因はさまざまですが、生活習慣も大きく影響しています。ドライマウスを招く生活習慣を取り除くことは、ドライマウスの改善に欠かせません。ドライマウス対策は、口内乾燥を防ぐ生活習慣を基本としながら、自分に合った対策を取り入れることが大切でしょう。
このような生活習慣は口の渇きを招きます
1.ファストフードで済ますことが多い
ファストフードは柔らかい食べ物が多く、咀嚼回数が増えにくいため、唾液が十分に分泌されません。柔らかい食べ物ばかりでなく、咀嚼回数が増えやすい噛み応えのある食品を取り入れることが大切です。
2.水分をあまり摂取しない
ドライマウスを改善するには、こまめに水分摂取を行うことも大切です。水分補給は水が望ましく、砂糖が多く含まれた甘い飲み物はおすすめできません。
口の中の乾燥を防ぐため、こまめに水分を摂取して潤いを与えることが大切でしょう。
3.ストレスをうまく発散できない
ストレスは自律神経のバランスが乱れる原因となり、唾液の分泌を抑制してしまいます。「緊張した時に口が渇く」という人も多いですが、このことが理由です。
唾液の分泌量を増やすには、普段からストレスを溜めないようにすることが大切です。リラックスする時間を持つようにしたり、自分に合ったストレス解消法を見つけたりすることが大切です。
口の中が潤う!ドライマウス対策グッズ
ドライマウス対策を行ったからと言って、すぐに効果が現れるとは限りません。日頃から口の渇きを防ぐように対策することで、少しずつ効果が出てくると言えるでしょう。ドライマウスの原因によって違いますが、改善に時間を要する場合もあるのです。
今すぐなんとかしたいドライマウスによる症状がある場合には、対策グッズで一時的に症状を軽減することも可能です。根本的な改善につながるわけではないため、根本原因へのアプローチを行いながら上手にグッズを活用することが大切でしょう。
1.ガム
ガムを噛むことで唾液の分泌を促進できます。しかし、砂糖を含むガムの場合は虫歯の原因となるため、虫歯になりにくいキシリトールガムがおすすめです。
ガムの質感は柔らかいものよりも硬いものを選ぶと良いでしょう。硬いガムは噛む力が必要となるため、唾液の分泌促進に効果的です。
2.口腔用スプレー
口腔用スプレーは、唾液とほぼ同じ成分の人工唾液をスプレー状にしたものです。唾液が分泌されずに乾燥した口内を潤してくれます。口に入れるものなので安全性に不安を抱く人も多いかもしれませんが、飲み込んでも問題なく、安心して使用できます。
しかし、口腔用スプレーにはデメリットもあり、その効果が持続する時間は長くありません。頻繁に使用しなければならないという人もいるようです。
3.口腔保湿ジェル
口腔保湿ジェルは、口腔用スプレーと同様の役割をします。スプレーとは異なり、ジェルは口の中に塗って使用します。
スプレーの方が手軽に使用できるというメリットがありますが、ジェルの方が効果の持続時間が長いというメリットがあります。そのため、ドライマウスの症状がひどい人には、ジェルの方が向いていると言えるかもしれません。
また、ジェルは粘り気があるため、口内が粘ついて話がしにくいと感じる人もいます。
4.うがい薬
うがい薬にはさまざまな種類がありますが、ドライマウスの人は刺激の少ないものを選ぶと良いでしょう。
口の中が乾燥していると細菌が繁殖しやすく、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいますが、うがい薬の使用によって細菌の繁殖を防いで口の中を衛生的に保てます。
また、ドライマウスによる細菌の繁殖は口臭の原因にもなるため、うがい薬の使用によって細菌の繁殖を抑制することは、口臭予防にもつながります。
5.唾液を分泌する内服薬
唾液線を刺激することで、唾液の分泌を促す「唾液分泌促進薬」という内服薬があります。ドライマウスのみの症状では保険適応されません。
副作用として、多汗、下痢、頻尿などが現れることがあります。漢方薬でも唾液の分泌を促すものがあり、歯科では主に漢方薬が処方されます。漢方薬は唾液分泌促進薬に比べると副作用は少ないという特徴があります。
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