• 口臭 対策

    蓄膿症(副鼻腔炎)の口臭はどんな臭い?治療/対策/予防

    蓄膿症(副鼻腔炎)の口臭はどんな臭い?治療/対策/予防

    蓄膿症(副鼻腔炎)も口臭の原因になります。ただの鼻詰まりと放置していたら、口が臭くなってしまうことも…ひどくなると手術が必要になるため、適切な対処が必要でしょう。

この記事をシェアする

  • 観覧数:58120 Views
  • 更新日:2016年01月29日

蓄膿症の口臭はどんな臭い!? 膿やドブ?副鼻腔炎の治療と対策

鼻水や鼻づまりの症状を、「ただの風邪だろう」と放置する人も少なくないかもしれません。しかし、鼻に起きた炎症が進行すると、蓄膿症になってしまう場合もあります。
蓄膿症は口臭の原因となる場合もあり、蓄膿症の適切な治療を行わなければ、口のニオイを改善できないでしょう。

また、蓄膿症は進行すると手術が必要になる場合もあるため、気付いたら早めに治療を始めることが望ましいでしょう。もしかしたら、あなたの気になっている口臭も、蓄膿症が原因かもしれません。口臭改善のため、蓄膿症の悪化を防ぐために、気になる場合には耳鼻咽喉科で相談することをお勧めします。

蓄膿症とは?

蓄膿症とは?

蓄膿症とは、「副鼻腔炎」という鼻の奥の副鼻腔というところに起こる炎症のことを言います。風邪などにより、鼻腔に起きた炎症がさらに奥にある副鼻腔にまで拡がり、その炎症が長期的に続いてしまうと、膿を持つようになるのです(蓄膿症)。
蓄膿症は慢性化しやすく、3ヵ月以上経過した副鼻腔炎を「慢性副鼻腔炎」と呼びます

その鼻水・鼻づまり!もしかしたら蓄膿症かもしれません

鼻水・鼻づまりもひどくなると辛いですが、「ただの鼻水」と甘くみて、病院で診てもらわない人も多いでしょう。もしかしたら炎症が拡がって、蓄膿症になっているかもしれません。
蓄膿症の症状は次の通りです。当てはまるものが多いならば、蓄膿症を疑って早めに受診することをお勧めします。

こんな症状ありませんか?蓄膿症のよくある症状

  • ドロッとした鼻水

透明でサラサラした鼻水ではなく、黄色くドロッとした鼻水が出ます

  • 鼻詰まりが強い・鼻をかんでもスッキリしない

鼻をかんでも残っているような、かみきれていないような感じがします

  • 頭痛がする

頭が思い・頭がぼーっとするといった症状があります

  • 臭いがわかりにくい

食事などの臭いが感じにくい

  • ヘンな臭いがする

自分で鼻の奥の臭いニオイを感じるようになります

  • 喉に違和感がある・咳が出る

鼻の奥から粘液が喉の方に垂れて、喉の辺りがネバネバしたりします

蓄膿症で口が臭くなるのはどうして?

蓄膿症で口が臭くなるのはどうして?

蓄膿症が口臭の原因となるのは、鼻が詰まることによって口呼吸になってしまうからです。
口呼吸は口臭の原因になるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクを高めるなど悪影響が多くあります。蓄膿症を放置することも良くありませんが、それにより、長期的に口呼吸になってしまうことも良くないのです。

口呼吸は口腔内の乾燥につながります

口で呼吸することは、唾液の蒸発を招きやすく、口の中を乾燥させやすいです。唾液には、抗菌作用や洗浄作用といった口の中を清潔に維持する作用があります。そのため、唾液が蒸発して乾燥した口の中は、細菌が繁殖しやすく不衛生になりやすいです。そのため、口臭だけでなく、さまざまなトラブルが生じてしまいます。

口の中が乾燥すると…

  • 口の中がネバネバする
  • プラークが付着しやすくなる
  • 虫歯・歯周病のリスクの上昇
  • 口臭が強くなる

口の中が渇くことが原因の口臭はどんな臭い?

口の中が渇くことが原因の口臭はどんな臭い?

口の中が乾燥することによって起こる口臭は、細菌が作り出す物質が原因になります。口の中が乾燥して繁殖した細菌が臭いガスを放出するため、口が臭くなってしまうのです。

細菌が生成する物質には、メチルカプタン硫化水素があり、これらの臭いのひどさは腐ったタマネギ腐った卵ドブなどと例えられるほどです。
このようなニオイを口から発するようになってしまうのですから、早めの対策が必要でしょう。

蓄膿症で膿のような臭いがする…

蓄膿症は炎症によって膿が溜まりますが、鼻の奥の副鼻腔という場所が化膿するため、その匂いが気になる人も多いでしょう。
しかし、鼻の奥の膿のニオイは周囲の人に届きにくく、気付かれにくいとされています。自分自身が特にそのニオイを感じやすいと言えるでしょう。

蓄膿症による口臭の改善方法

蓄膿症による口臭を改善するには、適切な蓄膿症の治療が必要になります。蓄膿症の治療方法には、局所療法・薬物療法・外科的治療があります。

1.局所療法

局所療法

蓄膿症の局所療法として、溜まった膿を吸引し、生理食塩水で洗浄する方法があります。また、抗菌薬などの薬を含む蒸気を鼻に入れ、患部に薬を到達させる「ネブライザー治療」などの治療も行われます。

2.薬物療法

薬物療法

薬物療法は主に局所療法とあわせて行われるケースが多いです。マクロライド系の抗菌薬を服用し、症状を改善します。
多くのケースで、局所療法と薬物療法を行うことによって、3ヵ月程度で改善されますが、これらの治療を行っても改善がみられない場合には、外科的な治療(手術)が必要になります。

3.手術療法

保存療法で改善されない場合や鼻ポリープができている場合などには、手術が検討されます。蓄膿症は鼻ポリープを併発しやすく、手術が必要になるのは珍しくないと言えるでしょう。

かつて蓄膿症の手術は大変負担のかかるものでしたが、近年は内視鏡手術が可能になっています。内視鏡手術によって膿や粘膜を取り除き、症状を改善します。

蓄膿症を予防するには?

蓄膿症は風邪や花粉症などが原因となるケースが多いです。風邪や花粉症は、決して珍しいものではありませんが、鼻の粘膜に起きた炎症が副鼻腔にまで拡がると、蓄膿症の発症につながってしまうのです。
蓄膿症を予防するには、鼻の炎症を進行させないようにすることが大切でしょう。

子供の蓄膿症は慢性化に注意!

子供の蓄膿症は慢性化に注意!

蓄膿症は大人だけでなく、子供も発症します。子供の方がかかりやすい特徴があり、風邪を引いたことがきっかけで蓄膿症になるのは珍しいことではありません。子供は簡単に蓄膿症を発症してしまうと言えますが、大人に比べて治るのも早く、治療が困難になることは少ないです。
しかし、慢性化させてしまうと治りにくくなってしまうため、注意が必要です。

鼻詰まりが続くことは子供にも悪影響

「ただの鼻詰まり」と軽くみてしまいそうなところですが、鼻詰まりが続くと口呼吸になりやすいですし、集中力の低下睡眠不足歯並びの悪化など、さまざまな悪影響を及ぼします。
また、口呼吸によって口臭が強くなる場合もあります。子供の口臭はメンタルにも悪影響を及ぼしますし、いじめなどにつながる場合もあるため、早めの対処が必要でしょう。

長期的な鼻詰まりや口呼吸に気付いたら、何らかの悪影響が出る前に、耳鼻咽喉科や小児科で相談することをお勧めします。

この記事に関連する記事