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    唾液腺マッサージの方法/口臭予防やドライマウスに効果的

    唾液腺マッサージの方法/口臭予防やドライマウスに効果的

    唾液量を増やす唾液腺マッサージは、口腔内の乾燥やネバつき、口臭に効果的!唾液は身体の健康を保ち、アンチエイジング効果もあります。

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  • 更新日:2016年01月15日

唾液腺マッサージはアンチエイジングにも効果大!正しいやり方

健康な成人の場合だと、唾液は1日に1~1.5リットルもの量が分泌されると言われていますが、中には加齢によって唾液腺が委縮したり、唾液腺の周りの筋力が衰えたり、あるいは緊張やストレスにより唾液量が減少してしまうことで、ドライマウスになってしまう方も少なくありません。

唾液量の減少による口腔内の乾燥は、若者から高齢者まで幅広い年齢層で誰もが悩む症状ですが、口の中が乾燥すると、口臭の発生や虫歯の悪化、食事のしづらさ、味覚異常、舌の痛みなど、日常生活において多くの問題を引き起こしてしまいます。

そんなドライマウスに対して唾液をたくさん分泌させる方法として、唾液腺マッサージが効果的です。
今回は、手軽でありながらも唾液分泌を促し口の中に潤いを与える、おすすめの唾液腺マッサージの行い方についてご紹介します。
簡単かつ費用をかけずに自分で唾液を増やすことができる簡単な方法ですので、唾液量を増やしたい方はぜひお試しくださいね。

唾液腺マッサージとは?

唾液腺マッサージとは耳下腺(じかせん)、顎下腺(がっかせん)、舌下腺(ぜっかせん)などの唾液腺を肌の上から指で押すことによって唾液分泌を促すマッサージで、口腔内が乾燥しがちな方におすすめのケア方法です。

特に難しい技術を必要としない唾液腺マッサージは、誰でもどこでも行うことができる上、即効性があるので効果を感じられやすいのが嬉しいところですね。
両手が空いている状態であれば、テレビを見ながらなどでも構わないので、気軽に始めてみましょう。

唾液腺の場所は?どこにある?

唾液の分泌をつかさどる唾液腺には大唾液腺(だいだえきせん)小唾液腺(しょうだえきせん)が存在します。
唾液腺の場所によって、分泌される唾液の性状もネバつきがあったりサラサラしていたりと様々です。

大唾液腺

大唾液腺

大唾液腺には耳下腺、顎下腺、舌下腺があるのですが、耳下腺は耳の前の頬部に位置していて、頬の内側からサラサラした漿液性唾液(しょうえきせいだえき)を分泌します。

顎下腺は顎の下(下顎のラインの内側)に左右あり、舌下腺は舌の真下あたりにある唾液腺で、顎下腺・舌下腺は、共に舌の裏側からサラサラした唾液とネバネバした粘液性唾液(ねんえきせいだえき)を混ぜて分泌します。

漿液性唾液と粘液性唾液の成分

それぞれの主な成分は、漿液性唾液の場合は水やタンパク質、粘液性唾液は水と糖タンパク質です。
サラサラした漿液性唾液は副交感神経が優位になっているとき、すなわちリラックスしている時に分泌されるのですが、一方ネバネバしている粘液性唾液は緊張時など交感神経が優位に働いているときに多く分泌されます。

口臭に悩む方や口が乾燥しやすい方は、ネバネバした唾液が分泌されている状態と考えられます。

小唾液腺

小唾液腺は、臼歯腺(きゅうしせん)、舌腺(ぜっせん)、口蓋腺(こうがいせん)、口唇腺(こうしんせん)、頬腺(きょうせん)など、大唾液腺以外の無数の小さな唾液腺のことです。

小唾液腺の多くは混合腺と呼ばれ、ネバつきのある唾液とサラサラの唾液の両方が混ざって分泌されるのですが、舌腺のうちのひとつである後舌腺と口蓋腺はネバつきのある唾液エブネル腺と呼ばれる舌腺の一種はサラッとした唾液を分泌します。

唾液腺マッサージの方法

唾液腺マッサージで刺激するのは、大唾液腺と呼ばれる3つの唾液腺です。それでは、唾液腺別に唾液腺マッサージの方法をチェックしていきましょう。

耳下腺

耳下腺

人差し指から小指の4本の指を頬に当てて、頬骨の下から顎のラインの間を、円を描くように前へ向かって10~20回転マッサージしていきます。
刺激する際には力を入れ過ぎず、指で気持ちいい程度に圧をかけて押してください。

顎下腺

顎下腺

エラより少し前方の、顎ラインの内側の柔らかいところからアゴ下までをグッグッと指で刺激していきます。10~20回くらい行って、じんわりと唾液が出てくるようであれば成功です。

舌下腺

舌下腺

こぶしを握り親指を立て、あごの骨の内側あたりに親指を当てます。ちょうど舌の真下くらいの場所を、親指の腹で上方向へ10~20回程度、グーッと突き上げる形で刺激してください。

口腔マッサージやエクササイズを並行して効果アップ!

唾液腺マッサージだけでなく、口の周囲をマッサージすることによっても、唾液分泌を促す効果が期待できます。唾液腺マッサージと並行して取り入れて、唾液の分泌量をさらにアップさせましょう。

唇のマッサージ

唇のマッサージは、唇にたっぷりとリップクリームを塗り、しっかりと保湿した状態で行います。
上下の唇をそれぞれ3つに分けて、一か所一か所を指でつまみ、軽く伸ばしたり縮めたりしてストレッチを行いましょう。唇の力を鍛えることで食べる力が向上し、唾液量アップにもつながります。
力いっぱいに引っ張ってしまうと唇を傷つけてしまいますので、マッサージの際には優しく行いましょう。

歯茎のマッサージ

歯を丁寧に磨いて手をキレイに洗った後、人差し指で奥歯から前歯にかけて円を描くように歯茎をマッサージしていきましょう。
歯茎を指で優しく押してマッサージすることで、血液循環リンパの流れが良くなり、血行が促進されて歯周病予防にも効果がありますよ。

舌回しエクササイズ

口を閉じて、舌を歯茎に沿わせるように「左上→右上→右下→左下」と回していきます。10回やったら反対側にまた10回と、これを1日3回行いましょう。
舌は顎舌骨筋(がくぜっこつきん)という顎の下にある筋肉とつながっているため、筋肉が鍛えられることによって顎が引き締まり、顔がスッキリするという嬉しい小顔効果が期待できます。

唾液腺マッサージの嬉しい効果

唾液の成分は主に水分ですが、ただの水とは異なり、水分の他に様々な成分が含まれています。
食べ物の消化や飲み込みを助ける、口腔内の衛生面を保護して乾燥や傷を防止する、歯の修復、味を感じやすくするなど、唾液が持つ作用は実に様々です。そして、これらの働きは私たちの健康を保つことに欠かせないものばかりです。

唾液には成長ホルモンが含まれている

また、耳下腺から分泌される唾液には、パロチンという成長ホルモンが含まれています。パロチンは更年期障害や白内障などの病気治療にも薬として活用されており、歯を丈夫にさせるだけでなく、筋肉や骨など全身の発育にも関与する働きを持っています。
唾液腺マッサージを行うことで口の中の唾液量が増えると、このパロチンの作用により身体を若々しく保つアンチエイジング効果も期待できるのです。

こわばってしまった顔の筋肉を凝りほぐし、小顔やリフトアップ効果も狙いながら、唾液腺マッサージはこまめに行うとよいですね。

唾液腺マッサージの効果を高めるためには?

唾液腺マッサージは、唾液分泌が抑制されている起床時・食前時を狙ってマッサージすると、より効果が高まります。緊張しているときや口が乾燥しているときなど、気がついたときに行いましょう。
さらに、リラックスした状態で行うと、サラサラとした唾液が多く分泌されておすすめです。

また、唾液腺マッサージに加えて、食事時間はゆっくりとり、咀嚼回数をできるだけ増やして唾液分泌を促す、姿勢を正して血行を良くする、口呼吸の人は鼻呼吸を意識するなどといった、日頃の習慣を見直すことも大切です。様々な方法と組み合わせて、より効果的に唾液の分泌を促していきましょう。

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