胃薬で口臭改善!効果的なクスリの選び方
口臭の原因はさまざま。そのため、効果的な口臭対策は人によって違います。自分の原因に合った対策が必要になります。
もし、気になる口臭の原因が胃にあるならば…胃薬で口臭を消せるかもしれません。
胃薬による口臭改善効果とは?
口臭の原因の多くが口の中にあるとされていますから、口臭対策として歯磨きなど口の中のケアに取り組む人も多いです。しかし、口臭の原因が口の中以外にある場合もあります。
以下の項目に該当する場合、口臭の原因が胃である可能性は否定できないでしょう。口臭改善はもちろん、不快な胃の症状を改善するためにも、自分に合った胃薬を選ぶことが大切になります。
- 二日酔いでムカムカしている
- ストレスで胃が痛い
- 辛い香辛料やコーヒー、タバコなど刺激物の摂取量が多く、胃の調子が悪い
- 脂っこいものや食べすぎで胃がもたれる
- 元々胃腸が弱い体質である
胃の不調が原因の口臭
胃の不調が二日酔いなどの一過性のものではなく、病気が隠れている可能性もあり、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんといった病気が挙げられます。二日酔いによる胃もたれなど胃腸の不調も胃の病気も、口臭の原因となります。
胃の病気による口臭は、卵が腐ったようなとても不快な臭いがします。これは、胃の病気・不調により、消化不良となることで、食べ物が腐敗(発酵)して悪臭が発生するためです。この臭いは、胃から口に上がってくるのではなく、血液を通して肺に運ばれ、呼気として排出されます。
胃が悪いと、臭いが胃から上がってくると認識している人も少なくないようですが、胃から直接臭いがこみあげてくるのは、逆流性食道炎による口臭の可能性が高いでしょう。
逆流性食道炎には、ゲップや吞酸、胸焼けなどの症状があります。
胃の病気は体臭にも影響する!?
胃の不調や病気によって生じた腐敗臭は、血液に取り込まれ、呼気として排出されて口臭の原因となる場合もありますが、汗として排出されて体臭の原因になる場合もあります。
もちろん、感じ方や臭いの生じ方は個人差がありますが、口臭だけでなく体臭も強くなる場合があるのです。
胃薬の種類と症状別くすりの選び方
胃薬はたくさんの種類があり、種類によって得られる効果も違っています。胃薬ならばどれも効果は同じだと思っている人も多いかもしれませんが、自分の症状に合ったものを選ばなければ、効果が得られない場合もあるのです。市販薬を選ぶ際は、自分の胃の症状に合った胃薬を選ぶことが大切です。
1.胃酸過多を抑えるタイプ
- 暴飲暴食で胃に不快感がある人
- 辛い香辛料やコーヒー、タバコなど刺激物の摂取により胃の調子が悪い人
- 空腹時に胃の痛み、胃のムカつきがある人
- 胸やけや酸っぱい臭いがこみ上げてくる人
- ストレスで胃が痛い人
胃酸を中和する制酸薬や胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー(ヒスタミンH2受容体拮抗薬)、胃酸過多で荒れた胃粘膜を守る胃粘膜保護薬がおすすめです。
ストレスによる胃の痛みは消化不良でも起こりますが、胃酸過多で起こることがほとんどです。痛みがある場合は、痛みを緩和する「鎮痛鎮痙薬」が配合された胃薬を選ぶと良いでしょう。
2.消化不良を改善するタイプ
- 元々胃腸の弱い体質の人
- 食後に胃が重たいと感じる人
- 食欲が低下している人
- 脂っこいものを食べて胃がもたれている人
消化の働きを助ける酵素を含む消化薬や、胃液の分泌を促したり胃の働きを良くしたりする健胃薬(健胃剤)がおすすめです。消化薬には糖の吸収を抑制する効果を持つものもありますが、糖尿病を患っている人は、糖尿病の薬が効きにくくなることがあるので注意が必要です。
3.総合的に胃の不快感を改善するタイプ
- 胃酸過多、消化不良など複数の症状がある人
- 胃の不調はあるが原因が明確でない人
総合胃腸薬は、その名の通り幅広い効果が期待できる胃薬です。特定の症状がある場合には、その症状に合った薬を選ぶ必要がありますが、複数の症状がある場合や原因が明確でない場合などには、総合力の高い総合胃腸薬が適しているでしょう。
さまざまな症状に効くので使用しやすい胃薬と言えますが、特定の症状への効果は高いと言えないため、特定の効果を期待する場合には効果的とは言えないでしょう。
症状が続く場合は受診が必要
市販の胃薬を飲み続けても、一向に口臭や胃の不調が改善されない場合には、病院を受診する必要があるでしょう。
胃の調子を整えるには、薬の服用だけでなく、食生活やストレスなど生活習慣の改善も必要となりますが、何らかの病気が隠れている可能性も否定できません。
ピロリ菌や胃がんも、胃炎(慢性胃炎)と同様の症状が起こります。それぞれに適切な治療が必要となるため、胃薬を飲み続けて病気の進行を招くことのないようにしなければなりません。
また、胃の症状は他の臓器が原因となっている場合もあります。本当に胃の症状なのか、他の病気が隠れていないか、調べてもらうことも早期解決につながるでしょう。
ストレスによる胃の不調はストレス対策も大切
胃はストレスの影響を受けます。ストレスによって、胃が痛くなったり、胃の調子が悪くなったりした経験をお持ちの方も多いでしょう。
胃はデリケートな臓器であるため、ストレスによって調子が悪くなり、口臭が強くなってしまう場合があります。
しかし、ストレスによる口臭への影響はそれだけでなく、ストレスで唾液の分泌が減少し、口臭が強くなる場合もあるのです。
唾液の分泌は、自律神経によってコントロールされているため、ストレスにより自律神経が乱れると、唾液の分泌量が減少してしまう場合があります。唾液の減少は口の中の細菌の繁殖を招き、口臭を強くします。
根本原因のストレス解消が大切
ストレスによる口臭は、胃の不調も唾液の減少も原因として考えられます。口臭を改善するには、原因に合った対策を取ることが必要になるでしょう。
しかし、根本原因であるストレス対策を行わなければ、根本的な解決にはなりません。自分に合ったストレス解消法を取り入れることが大切です。
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