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    口の中が酸っぱい原因と対策/すっぱいと口臭は強くなる?

    口の中が酸っぱい原因と対策/すっぱいと口臭は強くなる?

    口の中が酸っぱい感じがするときはありませんか?口臭になっているかもしれないすっぱい原因と対策、妊娠中に口が酸っぱい理由についてもご紹介します!

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  • 更新日:2016年02月12日

口の中が酸っぱい原因は?これって口臭になってる?

口の中が酸っぱいと感じる、そんな経験をした事のある方は意外と多いのではないでしょうか。
口の中が酸っぱい原因はとても気になりますが、それに加えて「この酸っぱさ、もしかして口臭になっているのでは…?」と考えると余計に心配になってしまいますよね。

今回は口が酸っぱくなる原因と対策妊娠中の女性に口が酸っぱくなる症状が現れる理由などについてご紹介します。

口の中が酸っぱい感じがする原因と対策

特に何も食べたり飲んだりもしていないのに口の中が酸っぱい感じがする…。そんな経験はありませんか?
口が酸っぱいというのは、もしかすると体のトラブルのサインかもしれません。早めにその原因を把握して然るべき対策をとりましょう。
まずは、口の中が酸っぱい症状により想定される4つの原因とその対策をご紹介していきます。

ドライマウス

ドライマウス

唾液の量が減少し、口の中が乾いた状態のドライマウスになると、口の中のネバつきは顕著となり、口の中が酸っぱく感じるなど味覚に異常をきたすことがあります。

ドライマウスの主な原因としては、口周辺の筋肉の低下や薬の副作用、ストレスなどが挙げられます。また、ファストフードの普及により、固い食品を口にする機会が減ったことも、現在人にドライマウスの患者は増え続けている理由として考えられます。

口内の唾液が減り乾燥が悪化すると、口が酸っぱいと感じる症状だけでなく、歯周病や虫歯の増加といった深刻な問題にもつながりますので、早めの対処が必要となります。

対策は?

ドライマウスの予防として、口周辺の筋肉を鍛えることや日常的に咀嚼回数を意識して増やすことが主な対処法となります。
また、鼻づまりやアレルギーなどによる口呼吸もドライマウスとなる要因のひとつです。口呼吸が癖になっている方は鼻呼吸への矯正を心がけましょう。

亜鉛欠乏性味覚障害

亜鉛欠乏性味覚障害

味覚障害の要因は複数ありますが、血液中の亜鉛の欠乏により口腔内が酸っぱく感じることがあると考えられています。
舌には味蕾(みらい)という味を感じる部分があり、亜鉛不足に陥ると味蕾機能が低下し、味覚障害を引き起こします。

中には、血液中の亜鉛は正常でありながらも味覚障害を引き起こす「突発性味覚障害」というケースも報告されています。突発性味覚障害の原因は、日常的な食事による亜鉛の摂取不足によるものではないかと考えられています。

対策は?

亜鉛欠乏性味覚障害の対策

亜鉛を多く含む牡蠣、レバー、牛肉、抹茶、胡麻、干しシイタケ、かになどの食品を、普段の食事から意識して摂取することが効果的です。

普段の食事から摂取することが困難な方は、手軽に亜鉛を摂取できるサプリメントを活用するのもよいでしょう。
ただし、亜鉛は通常量で摂取する分には問題ありませんが、過剰摂取すると嘔吐や食欲不振、下痢、頭痛などの症状が現れる可能性があるため、サプリメントを飲む場合には用法容量を守って服用してくださいね。

亜鉛の摂取量の目安は?

18歳以上の男性…推奨量:1日9~10mg/耐容上限量:40~45mg
18歳以上の女性…推奨量:1日7~8mg/耐容上限量:35mg
※厚生労働省/日本人の食事摂取基準(2015年版)より

薬剤性味覚障害

薬剤性味覚障害

薬剤性味覚障害は薬の副作用によって起こる味覚障害のことで、口の中が酸っぱいと感じる症状の他、全体的に味を感じなくなるケースや、「甘い」「辛い」といった判断がつきにくくなるなどの症状が認められます。
抗菌薬や抗うつ薬、利尿剤、抗生剤、痛みを抑える鎮痛剤など、副作用が表れる可能性のある薬剤は多岐にわたります。

対策は?

口の中が酸っぱい原因が薬剤性味覚障害と判断できる場合、飲む薬を変えることが最善策ではありますが、独断で服薬を止めてしまうのは厳禁です。
薬剤性味覚障害は薬を服用し始めて2~6週間程度で発症するケースが多いと言われています。口の中が酸っぱい状態が気になる場合は、担当の医師に相談して適切な対応を受けましょう。

逆流性食道炎

逆流性食道炎

口の中が酸っぱくなる原因のひとつとして考えられるのは「逆流性食道炎」です。
噴門(ふんもん)と呼ばれる食道の下端にある胃の入り口は、普段は逆流を防ぐために閉じた状態にあります。しかし、それが何らかの原因により開いて胃酸が逆流し、食道で炎症を起こしてしまうのです。

主な原因としては、加齢により食道と胃の間にある筋肉が弱ることや、胃酸が多くなる高脂肪の食品を摂取することが挙げられます。

最近、以下のような症状はありませんか?

  • 口の中に酸っぱい液がこみ上げてくる
  • 喉にイガイガした感じがある
  • よく咳き込んだり、頻繁にゲップが出たりする
  • 食べるときに喉詰まりを感じる
  • 胸やみぞおちのあたりに不快感(焼けつく感じ)がある
  • 食事のあと気持ちが悪くなる

口の中が酸っぱいと感じるのは、胃酸が逆流して口の近くまで上がってくるためです。これらの症状に心当たりがある場合、逆流性食道炎に掛かっている可能性があります。

対策は?

逆流性食道炎の改善策は、肉や揚げ物、塩分の高い食品やアルコールの摂り過ぎを控え、暴飲暴食を避けるなど、食生活を根本的に見直すことが第一です。

食事の時間はゆっくり取り、胃酸の逆流を防ぐためにも、食後2~3時間は横にならないことを心掛けましょう。
また、食生活はもちろんのこと、「重いものを持たない」「ベルトをキツク締めすぎない」といった腹圧の上昇を避けるなどの日頃の生活習慣にも注意が必要となります。

逆流性食道炎は、薬物治療や生活習慣の見直しで改善されないほどに悪化すると、手術による治療を選択せざるを得ないケースも少なくありません。症状が重い場合には我慢せず、早めに病院で医師へ相談しましょう。

妊娠中や妊娠超初期に口の中が酸っぱくなりやすいってホント?

妊娠中

妊娠中は様々な面で大変な苦労がありますが、そのひとつとして妊娠期特有の口の中が酸っぱい感じがする胸やけや胃もたれに悩んでいる女性は多いものです。
では、妊娠中に口の中が酸っぱい症状が出る理由は一体何なのでしょうか。

妊娠中は胃の機能が低下する

妊娠中は「プロゲステロン」という女性ホルモンが大量に分泌されるようになるのですが、プロゲステロンには胃腸の働きを鈍くしてしまう作用があり、消化に時間がかかるようになります。
その結果、食べものが胃の中に長い間とどまってしまうので、胃もたれや胸やけで口の中が酸っぱいと感じる症状を起こしやすくなってしまうのです。

逆流性食道炎を起こしやすい

妊婦さんが口の中が酸っぱいと感じる症状は、「逆流性食道炎」も原因のひとつとして挙げられます。
その理由は、お腹の赤ちゃんの成長に合わせて大きくなった子宮が胃を圧迫し、胃が圧迫されることで食道下部の括約筋が弛み、胃酸が食道に逆流しやすくなってしまうためです。

口の中が酸っぱいことと口臭との関係

ドライマウスや亜鉛の欠乏、薬剤の副作用による味覚障害、逆流炎食道炎など、口の中が酸っぱい原因は様々ですが、気になるのはその酸っぱさが口臭として他人にも届いていないかどうかではないでしょうか。

口の中が酸っぱい状態はpH(水溶液の性質の程度)が酸性に傾いており、微生物が活性化して口臭が発生しやすい状態です。
唾液量の減少や口腔内に食べカスが残っているような場合に酸性へと傾きますので、口の中が酸っぱいと感じるという方は、日頃の口腔内のケアを見直すことをおすすめします。

逆流性食道炎の場合の口臭は?

逆流性食道炎による口臭の原因は、胃酸が口の中近くまで上がってくることにあります。これによって口の中が酸っぱく感じるばかりか、口臭としてそのにおいを発生させることになるのです。

このにおいは歯みがきやマウスウォッシュなどでは解決できませんので、逆流性食道炎を根本的に治療することから始めましょう。

なかなか改善されないときは…

口の中が酸っぱい症状が、自己ケアなどの対策を講じてもなかなか改善されない場合には、それぞれの原因に合った病院を受診する必要があります。

何科を受診すべき? 【原因別】

  • 逆流性食道炎の場合→胃腸科、消化器科、内科
  • ドライマウスの場合→歯科、口腔内科、口腔外科
  • 味覚障害の場合→耳鼻咽喉科、内科、口腔外科
  • 薬の副作用→処方担当診療科

場合によっては重大な病気が隠れている可能性もあるので、口の中が酸っぱい症状が気になる方は、速やかに適切な診療科を受診しましょう。

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