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    ストレスの口臭は胃/便秘/唾液がカギ!原因別改善方法

    ストレスの口臭は胃/便秘/唾液がカギ!原因別改善方法

    今の時代、ストレスから逃れることは難しい。でもそのストレスが口臭の原因かも…。胃・便秘・唾液の減少など、原因別に改善方法をご紹介します。

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  • 更新日:2015年11月23日

ストレスが引き起こす口臭の原因と改善策

座りながら悩む女性

現代は「心の時代」とも言われますが、この時代に暮らす私たちにとって、「ストレス」から逃れることは困難であると言えます。でも、そのストレスが引き金となって口臭を発していたら…!?
口のニオイに対する、さらなるストレスを招きかねません。これでは悪循環です。

口臭には必ず原因があります。その原因をいち早く把握して、生活習慣を見直すなどのしっかりとした対策をとることが大切です。

ストレスが生じさせるきつい口臭

口臭にはさまざまな原因がありますが、その発生源は大きく2つにわけられます。

  • 口の中に原因があって発生する口臭
  • 体の中に原因があって発生する口臭

口臭を気にする人は多いのですが、自分の口臭の原因が何なのか、わからずに対策を取っている人も少なくありません。
ストレスが原因となって口臭を引き起こしているケースは少なくありませんが、ストレスにより生じる口臭は、実は「口の中の原因」「体の中の原因」のどちらも当てはまると言えるのです。

口の中にある原因

ストレスによって、口の中からにおいを発する場合、それは唾液が原因となっている可能性が高いです。

ストレスは唾液分泌の減少を招く!

胸に手を当てて緊張を和らげるスーツ姿の女性

極度に緊張したり、気持ちが焦っていたり、強いプレッシャーをかけられたりすると口の中が渇き、唾液がネバネバした感じになりませんか?
この現象はストレスによって自律神経が乱れることによって起こります。

唾液の分泌は、自らの意識とは関係のない自律神経によってコントロールされてしますが、自律神経のバランスが乱れると十分に唾液が分泌されなくなってしまうのです。
本来、口の中の細菌の働きを抑制したり、殺菌したりする唾液の分泌が減少し、口の中に細菌が繁殖することによって口臭が発生してしまいます。

唾液の働き

唾液の働きと分泌量 消化、抗菌、自浄、粘膜保護、緩衝作用、再石灰化作用など

唾液は、耳下腺、顎下腺、舌下腺という大唾液腺および口の中の粘膜に分布している小唾液腺から、1日1.0~1.5L分泌されるといわれています。

唾液には、「消化作用」、「抗菌作用」、「自浄作用」、「粘膜保護作用」、「緩衝作用」、「再石灰化作用」などの働きがあり、口臭と特に関係が深いのが「抗菌作用」です。この作用によって歯周病や虫歯の原因となる細菌の繁殖が抑えられ、口の中の健康も維持されています。

唾液を増やすためには?

唾液の減少が原因の口臭は、唾液の量を増やすことが必要になるでしょう。
その方法を次に簡単に整理します。

  1. 口の中を清潔に保っておく
    きちんと歯みがきをし、頻繁にうがいをすることで唾液腺が刺激され唾液の分泌が促されます。
  2. しっかりと水分を補給する
    1日1.5L程度を目安に水分を摂取し、口の中が潤った状態を保ちます。糖分が入った清涼飲料水などは避けましょう。
  3. 意識して咀嚼回数を増やす
    食べ物をよく噛むことによって唾液腺が刺激され唾液の分泌が促進されます。
  4. 適切な湿度を保つ
    乾燥した場所に長時間いると、口の中はもとより、鼻も乾いて詰まり、口呼吸になってしまいがちです。適切に湿度を調整しましょう。
  5. 酸味のある食物を食べる
    梅干しやレモンなど、酸味の強い食べ物は唾液腺を刺激して唾液を増やしてくれます。

体の中が原因となるもの

ストレスはよく知られている通り、心身の不調を招きます。特に胃腸の調子を低下させ、それが原因となって口臭につながるケースが見受けられます。

胃が原因?

痛くてうなりを上げる胃

「ストレスによって胃が痛くなる」。周りでもよく聞く話ではないでしょうか。
ストレスによる胃の疾病は、「胃炎」や「胃潰瘍」などが代表的なものといえますが、これらによって口臭が強くなる場合もあります。口臭の直接的な要因は病気ですが、それを引き起こしたのはストレスなので、ストレスによる口臭とも言えるでしょう。

胃炎や胃潰瘍などに罹ってしまうと、消化不良を起こして胃の中の食べ物が発酵し、においを発生させてしまうとされています。この口臭は一般的に「卵が腐ったようなにおい」と言われ、不快なニオイがします。

ストレスによる便秘が原因!?

ストレスは排便に大きく影響します。ストレスによって便秘になる場合もありますし、下痢を引き起こす場合もあります。それは、ストレスによって腸の蠕動運動に影響が及ぶためです。

腸の蠕動運動は、自律神経によってコントロールされていますが、ストレスによって自律神経のバランスが乱れてしまうと、腸の蠕動運動が乱れ、排便のリズムが崩れてしまうのです。

便の腐敗・発酵が進みニオイ物質が発生

便秘になるということは、すなわち便が長く体内に貯留されるということです。これによって、腸内で悪玉菌が増加し便の腐敗と発酵が進行します。腐敗した便から発生したニオイの原因となる物質は、腸壁から吸収されて血液中に溶け出し、肺に運ばれて呼気として排出されるのです。
便秘による口のニオイは、便臭のようになるともされているので、早めの改善を目指しましょう。

口臭を消すための生活習慣の見直し

仕事中に疲れてパソコンの前で寝ている女性

ストレスが原因となって発生する口臭であれば、そのストレスをなくすことが根本的な解消法であることは容易に理解できるでしょう。

しかし、誰でも多かれ少なかれ何らかのストレスは必ずあるといえるでしょう。したがって、そのストレスを少しでも減らす、または溜めないようにすることが口臭を軽減させるために大切なこととなります。
以下にストレスとうまく付き合うための生活習慣をご紹介します。

1.毎日規則正しい生活を

仕事によっては残業続きで深夜に帰宅する人も多いかと思われます。また、夜更かしなどによって生活のリズムが乱れている人もいることでしょう。

生活のリズムの乱れは自律神経の乱れに直結します。できるだけ早寝早起きを心がけ、規則正しい生活を送ることで自律神経を安定させることにつながります。

2.適度な運動

日常的に体を動かす習慣をつけましょう。ウォーキングやジョギング、ストレッチなど、軽く体を動かし、汗をかくことでストレスの解消が図れます。

3.ゆっくりとお風呂に浸る

少しぬるめのお湯でゆっくりとお風呂に浸かるとリラックスできます。副交感神経が刺激され、心身ともにリラックスでき、自律神経のバランスを整えることができるでしょう。

4.食生活の改善

食物繊維を多く含む食べ物を摂ることを心がけましょう。野菜や果物、海藻、豆類などを意識して摂ることによって、口臭の原因となる便秘の解消に効果があります。

5.人と話す

仲の良い友人とおしゃべりをしたり、家族と会話をしたりして楽しい時間を過ごすことは、ストレス解消につながります。特に、口を動かすことは唾液の分泌促進につながりますから、唾液の分泌量が減少して口臭が強くなっている場合には一石二鳥と言えるでしょう。

どうしても口臭が消えないときは

口臭外来

ガムを噛んだりマウスウォッシュを使用したりすることで、口臭を軽減することもできますが、その効果はあくまでも一時的なものなので、時間が経過すればまたもとのニオイを発してしまうでしょう。

ストレスによる口臭は根本の原因であるストレスの解消が一番ですが、なかなかそう簡単に解決できるものではありません。
生活習慣の見直しなどのストレス対策を行っても口臭が改善されないのであれば、「口臭外来」を受診することも有効であると考えられます。

口臭外来で効果的な治療が可能に!

口臭外来では、まず口臭の原因を探ります。その原因がストレスによるもので、かつ口内環境または体からきているものなのかを明確にして治療を進めていきます。
つまり、原因に合わせた治療のプログラムを構築し、最も効果的な対処方法を指導してくれるのです。

ストレスによる口臭が、さらなるストレスとなってしまうのであれば悪循環です。ぜひとも原因がはっきりせず口臭で悩んでいる人は、口臭外来を受診してみると良いでしょう。

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