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    妊婦歯科検診を受けるべき理由/費用の相場/いつ受ける?

    妊婦歯科検診を受けるべき理由/費用の相場/いつ受ける?

    妊婦歯科検診を受けずに歯のトラブルを放置していると、その病気が赤ちゃんに影響を及ぼすことも…体調が落ち着く安定期には積極的に検診を受けることをおすすめします。

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  • 更新日:2016年05月23日

妊娠中は歯科トラブルのリスク高!妊婦歯科検診の受診を

歯科検診を受けるのは赤ちゃんや学生、高齢者だけではありません。妊娠中の女性も、口に関するトラブルが増えるため、妊婦歯科検診を受ける必要があります。特に注意したいのは妊娠性の歯周病です。進行した歯周病に罹っている妊婦さんは、健康な方よりも早産を起こしやすいという研究結果が出ています。
口腔内だけでなく、全身に関わる妊娠中の歯科疾患について学んでおきましょう。

妊婦さんが歯科検診を受けるべき理由とは?

妊娠中の女性に歯科疾患での異常があると、自分の身体だけでなくお腹の赤ちゃんにも大きく影響を与えます。妊娠するともらえる母子手帳に、妊娠中から産後までのお母さんの歯の状態を記録するページがあるのはそのためです。

妊婦歯科検診では、主に以下の4つの項目をチェックして記録します。

  • 虫歯の有無
  • 歯石の有無
  • 炎症の有無
  • その他の異常

その後は生活指導として、栄養面の指導や歯磨き方法に関するアドバイスなどを受けることになります。
ママと赤ちゃんの双方の健康を維持するためには、妊婦歯科検診が必要不可欠です。それでは、検診を受ける前に、妊婦さん特有の歯科疾患を確認してみましょう。

1.虫歯や歯周病、歯肉炎にかかりやすい

妊婦の虫歯

妊娠中の虫歯や歯周病は、唾液分泌量と大きく関係しています。唾液中にはラクトフェリンやディフェンシンなど、細菌に抵抗する数多くの抗菌物質が含まれており、唾液には細菌を洗い流す自浄作用があります。
妊娠によってホルモンバランスが崩れ、唾液分泌量が不足するとこれらの機能が低下し、虫歯菌や歯周病菌が増殖してしまいます。

さらに、唾液には酸を中和させる緩衝作用も備わっています。虫歯は虫歯菌が酸を排出することによって歯を溶かす病気ですので、唾液量の低下によって緩衝作用が働いてくれないと、虫歯が進んでしまいます。妊娠中、つわりを繰り返した場合も、胃酸が唾液によって中和されず、歯が溶けてしまいます。

妊娠性歯肉炎のリスク

妊娠中は、プラークコントロールの不良や女性ホルモン分泌量の変化などの原因により歯肉炎(妊娠性歯肉炎)になりやすい状態です。妊娠中に歯肉炎が進行すると、歯肉が肥厚して増殖する症状が見られることがありますが、これは歯肉増殖症という疾患とは別物です。

妊娠による歯肉の増殖と歯肉増殖症は一見似ていますが、歯肉増殖症は薬の副作用によって引き起こされます。歯肉増殖症を引き起こす抗てんかん薬や免疫抑制薬を服用していないのであれば、妊娠による歯肉炎である可能性が高いでしょう。

ホルモンバランスの変化を避けることはできませんが、プラークコントロールはセルフケアで安定させることが可能です。食事後は丁寧に歯を磨き、デンタルフロスを使うなど、普段以上にセルフケアに力を入れましょう。
また、「歯ブラシを口の中に入れると気持ち悪くなってしまう」という場合には、清掃状況が悪くなっていることが想定されます。そのため、妊婦歯科検診で歯磨き指導を受けることをおすすめします。

歯周病で早産(早期低体重児出産)が引き起こされることも!

歯周病と早産の間には密接な関係性があり、妊娠中の女性が歯周病だと、早産を引き起こす可能性が7倍以上高くなると言われています。

なぜ口腔内の病気である歯周病が、出産に関わりがあるのかというと、その原因はプロスタグランジン(プロスタグランディン)という因子にあります。赤ちゃんを産む際には、オキシトシンという女性ホルモンの他にプロスタグランジンという物質が分泌されることで子宮が収縮し、分娩が促されます。実は、プロスタグランジンは炎症が起こった時も分泌されるので、妊娠中の女性が炎症の病気である歯周病にかかっていると、プロスタグランジンが子宮収縮を促し、早産が起きる可能性があると考えられているのです。

2.唾液が減少して口臭が出やすい

妊婦の唾液

ホルモンバランスの崩れ、ストレス、間食などによって唾液の状態・分泌量が変化すると、口臭が発生しやすくなります。特に、ネバネバした唾液、口腔内が乾燥した状態(ドライマウス)は口臭が発生する好条件です。

口臭は歯周病などの病気によるもののほか、舌の表面に付着する舌苔(ぜったい)からも発生します。口腔内の細菌が舌苔を分解することで、代謝物として揮発性硫黄化合物(VSC)という悪臭を放つガスを排出するのですが、唾液量が少ないと舌苔が洗い流されず、揮発性硫黄化合物の生成が促され、さらに口が臭くなってしまいます。

3.口内炎ができやすい

口内炎には様々な種類があり、原因も様々なものが考えられますが、最も一般的なアフタ性口内炎の場合、ストレスやつわり、免疫力の低下、睡眠不足、ビタミンB2の不足などが原因として挙げられます。赤ちゃんに栄養を送るため、ママの身体は栄養不足の状態になりがちです。

特に欠乏すると口内炎を起こしやすいビタミンB2は、レバー、うなぎ、牛乳、卵、ホウレンソウなどに多く含まれています。無理をしない範囲で、積極的に摂取することが大切です。

4.妊娠性エプーリスを発症する可能性がある

聞き慣れない名前かと思われますが、エプーリス(歯肉腫)とは歯肉にできる良性腫瘍の一種で、上顎の前歯の歯間乳頭(歯と歯の間の歯肉)に、でこぼことした肉色の丸いできものが生じる病気です。
エプーリスには「肉芽腫性(にくがしゅせい)エプーリス」や「線維性エプーリス」など様々な種類があり、それぞれ色合いや硬さが異なります。妊娠性エプーリス(妊娠腫)はそのうちのひとつで、原因は妊娠による女性ホルモンの変化と考えられています。

妊娠性エプーリスによる影響

妊娠性エプーリスになると、歯茎から出血することがありますが、出産後には縮小して消えていくため、特に心配する必要はありません。
ただ、エプーリスが邪魔で歯磨きがしづらいことで歯垢(プラーク)が溜まってしまうと、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。エプーリスの形は人によって異なるので、どうやって歯磨きをしたらよいか歯科医院で相談しましょう。

妊婦さんが治療を受けるのに適した時期

妊娠の段階

歯肉炎や虫歯が生じやすいのは妊娠初期(特に2ヶ月~4ヶ月)ですが、まだ体調が不安定であることも少なくありません。
逆に妊娠後期だとお腹がかなり大きくなっている状態ですので、仰向けに座る歯科医院のユニットは体勢が辛くなります。また、子宮が胃に圧迫されて苦しくなってしまうことも考えられます。
そのため、妊婦歯科検診はつわりの症状が治まった頃、安定期である妊娠16~28週(妊娠5ヶ月~7ヶ月)の間に受けることをおすすめします。

妊娠中の服薬について

妊娠中の服薬はお腹の赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるため、できれば避けたいところですが、虫歯を削るためにどうしても麻酔を使わなければいけない場合や、重度の歯周病で抗菌薬を服用しなければいけない場合などは、副作用の少ない薬を使用してもらうなどして、治療方針について担当の歯科医師と入念に相談するようにしましょう。

妊婦歯科検診のおよその費用相場は?助成制度はある?

妊婦歯科検診での費用や助成金は、住んでいる場所によって違いがあり、費用が発生する場合もあれば、無料で受診することができる自治体もあります。妊婦歯科検診で費用がかかる場合はおよそ5,000円以下となりますが、検診を受ける歯科医院や治療内容によりその相場は異なります。

受診する際には、事前に電話で保健所や市役所、母親学級、かかりつけの歯科医院に尋ねるか、インターネットで各ホームページを確認しておきましょう。

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