歯槽膿漏で息が臭い!ひどいニオイを消す3つの方法
息が臭いと指摘されて、歯槽膿漏であることが発覚することも珍しくありません。歯槽膿漏に限らず、ニオイを指摘されたことがきっかけで、何らかの病気が発見されることも多いでしょう。
口臭は自覚しにくいため、自分では気付いていないケースが多いのです。
しかし、口臭を指摘されるというのは、家族からであっても辛いものです。歯槽膿漏の人は、お口の臭いにも気を付けておきたいところでしょう。
歯槽膿漏が原因で口が臭い人の3つのニオイの消し方
1.歯磨きをしっかり行う
「毎日歯を磨いている」という人は多いと思います。でも、毎日歯磨きをしていても、歯槽膿漏になることがありますし、それによって口が臭くなる場合があります。 これには歯磨きの質の違いが大きく関係しています。
もちろん、歯槽膿漏は歯磨きだけで防げるものではなく、生活習慣など歯槽膿漏の発症リスクを高める要因はさまざまです。しかし、根本の原因がプラークであることから、歯槽膿漏を防ぐには磨き残しのない歯磨きを行っていることが必要になるのです。
歯槽膿漏の治療の基本はプラークコントロールです。そのため、口の臭いを消すために、磨き残しを減らすことは不可欠です。
歯磨きをていねいに行うようにしただけで、歯茎の状態はずいぶん違ってくるでしょう。歯槽膿漏が改善されれば、口の臭いも軽減されていきます。
磨き残しをゼロにするのは難しい
ていねいに磨いたつもりでも、磨き残しはできてしまいます。もし、なんとなく歯磨きしているだけだったら…磨き残しがたくさんできている可能性は高いでしょう。
1本1本ていねいに磨くことが大切です。きちんとブラシが歯に当たるように、正しい磨き方を身に付けることも大切でしょう。
磨き残しが気になる場合には、歯科医院でチェックを受けたり、染め出しを行ったり(自宅でもできます)すると良いです。
夜の歯磨きが特に大切
1日に3回の歯磨きを、全て徹底的に行うことが望ましいですが、忙しくて歯磨きに十分な時間を取れない場合もあるでしょう。
その場合は、夜寝る前の歯磨きだけでも、徹底して行うことが大切です。夜眠っている間は、唾液の分泌が減少するため、口の中で細菌が繁殖しやすいです。寝る前に口の中のプラークを少しでも減らしておくことで、細菌の繁殖を抑制して歯槽膿漏の進行を防ぐことができるでしょう。
2.デンタルフロス・歯間ブラシを使う
歯と歯の隙間の汚れは、歯ブラシでは落としにくいです。そのため、歯と歯の隙間は、磨き残しができやすく、虫歯や歯槽膿漏の原因となってしまいます。
デンタルフロスと歯間ブラシは、歯と歯の隙間の汚れを除去するための清掃器具です。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも併用することが有効でしょう。
デンタルフロスと歯間ブラシ、どっちを選べば良い?
デンタルフロスも歯間ブラシも、歯と歯の隙間専用の清掃用具です。どちらを選べば良いのかは、歯と歯の隙間の広さによって違います。
糸状のデンタルフロスは、歯間が狭い人に向いていますし、歯間ブラシは歯間が広い人に適しています。隙間が狭いのに、無理に歯間ブラシを挿入したりすると、歯を傷める原因になってしまうため、自分に合ったものを使用すると良いでしょう。
また、歯間ブラシはサイズが複数あるため、自分に合ったサイズを選ぶことも必要になります。
3.デンタルリンス(マウスウォッシュ)を使用する
デンタルリンスやマウスウォッシュでうがいをすることで、口の中を洗浄・消毒することが可能です。しかし、デンタルリンスはさまざまな商品が販売されていますし、商品によって目的(効果)も異なっています。自分の得たい効果のあるものを選ぶことが必要になるでしょう。
デンタルリンスには薬効成分を含むものもあり、細菌の繁殖を抑制する効果などが得られ、歯槽膿漏の改善、口臭の軽減などの効果が期待できます。
デンタルリンスを使うだけではNG
デンタルフロスを使用すると、口の中がすっきりするので、口の中の汚れが洗い流されたような感じがするかもしれません。しかし、プラークはネバネバしていて、うがいだけでは除去することができません。
歯磨きで汚れを除去し、さらにデンタルリンスを使用することによって、効果が得られるのです。
歯槽膿漏の口臭はどんな臭い?
口臭の原因はさまざまですが、原因の違いによってニオイも違ってきます。ニオイの特徴によって、原因がわかる場合もあるでしょう。
歯槽膿漏が原因の口臭は、細菌が作り出すガスによるものです。そして、歯槽膿漏の人の口の中からは、メチルメルカプタンという悪臭を放つ物質が多く検出されることがわかっています。
ニオイの原因“メチルメルカプタン“とは?
メチルメルカプタンは、揮発性硫黄化合物(VSC)の一つであり、腐った玉ねぎのようなにおいと表現されるほど、イヤなニオイを発する物質です。
歯槽膿漏の口臭は、自分では気付きにくいのですが、実はとても不快なニオイを発しているのです。
歯医者で治療する必要はある?
歯槽膿漏が原因で口が臭いならば、病気の治療が必要になります。歯槽膿漏は進行するほど口の臭いが強くなる傾向があるため、指摘されるほどの口臭があるならば、歯槽膿漏が進行していることが懸念されます。
口臭を軽減する方法はさまざまありますが、歯槽膿漏が原因の口臭は、根本原因である歯槽膿漏を改善しなければ、消すことができないでしょう。
歯槽膿漏は進行するほど治療期間も長くなりますし、元の健康な歯肉に戻せなくなってしまうので、早めの治療が必要です。気になる症状がある場合には、早めに歯医者で相談することが大切です。
歯医者で行う歯槽膿漏治療の基本はプラークコントロール
歯医者で行う歯槽膿漏治療は、進行度によって異なりますが、基本的にはプラークコントロールです。自分で行うプラークコントロールも必要ですが、歯科医院で行うプロのケアも必要になるのです。
プラークは歯ブラシで除去できますが、歯石になってしまうと自分で除去するのは困難です。歯石や磨きにくい箇所など、自分では除去できない汚れをプロに除去してもらうことは、歯槽膿漏の改善に有効です。
また、歯科医院で汚れを除去してもらうだけでなく、ブラッシング指導を受けて自分で行うプラークコントロールを向上させることも必要になります。
進行すると外科的な処置が必要に…
歯槽膿漏が進行するほど、歯周ポケットが深くなり、歯ブラシが届かない歯根部分にも歯石が付着するようになります。
歯肉の下の歯石除去は、歯と歯肉の隙間に器具を挿入して行うのですが(ルートプレーニング)、それでも症状が改善されない場合には、歯肉を切開して徹底的に歯根に付着した歯石や汚染した歯質を除去する必要が出てきます。
歯槽膿漏の状態になっている場合には、外科的処置が必要になるケースも多いと言えるでしょう。進行すればするほど、負担のかかる治療が必要になってしまうのです。
歯槽膿漏は薬で治る?
歯槽膿漏の治療に、薬が使用される場合もあります。また、歯槽膿漏の炎症を抑える塗り薬なども市販されています。
「歯槽膿漏治療のために薬を処方して欲しい」と思う人も少なくないと思いますが、薬が用いられるかどうかは、進行の具合や保険適用の有無などによって異なります。
保険が適用となる薬
症状がひどい場合、歯科医院で処方される薬に「ジスロマック」があります。口の中の細菌を減らす効果があり、症状を改善できます。3日間服用することで、長期的に効果が得られるというメリットがあります。
歯槽膿漏は治療後のメンテナンスも必要です
歯槽膿漏は、治療によって症状が落ち着いたとしても、メンテナンスを継続する必要があります。治療によって口の中の原因細菌が減少し、症状が改善されたとしても、その後もケアを続けなければ細菌が繁殖して再発してしまうのです。
毎日のセルフケアはもちろんのこと、歯科医院で行うメンテナンスを継続することが大切になります。普段から歯槽膿漏の原因であるプラークを口の中に残さないように努め、定期的に歯医者を受診し、セルフケアで除去できていない汚れを徹底的に取り除いてもらうことが有効でしょう。
歯医者で行うメンテナンスの内容とは
歯茎の状態や歯周ポケットの深さなどをチェックして、再発の有無を確認することはもちろん、クリーニングによってセルフケアで除去できていない汚れを取り除きます。
また、セルフケアの質を高めるために、ブラッシング指導も行います。
詰め物・被せ物の状態や噛み合わせなども、歯槽膿漏の再発に影響することから、これらの状態のチェックも行います。詰め物・被せ物がぴったり合っていなくて隙間ができてしまうと、汚れが溜まりやすくなってしまいますし、噛み合わせが正しくないと、特定の歯に負担がかかるようになり、病気の進行を促進してしまうのです。
セルフケアだけの再発予防は不十分です。歯槽膿漏の症状が改善されたとしても、その良くなっている状態を維持するために、メンテナンスを続けることが大切です。
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