口臭や人間関係も悪化?女性の喫煙デメリット
喫煙女子が増えていると言われていますが、愛煙家の女性の多くが、「タバコをやめた方が良い」ということはわかっていると思います。「やめたいのにやめられない」のが本音であり、『喫煙のデメリット』などは耳の痛い話かもしれません。
煙草のデメリットについて、漠然としか知らない人も多いです。ここでは、知りたくない人も多いであろう煙草による全身への害・リスク・デメリットについてご紹介します。
女性の喫煙者は意外に多い!
女性の喫煙者は実際にどのくらいいるのでしょうか。女性の喫煙率は、厚生労働省 平成26年「国民健康・栄養調査」によれば、成人女性全体の8.2%(平成26年度)とされています。また、女性全体の喫煙率8.5%に対し、20代女性では11.7%、30代では14.3%と高い数字となっています。
近年は、煙草による全身への害やデメリットが大きく取り上げられ、平成16年度の女性の喫煙率12.0%からみると徐々に減少しているとは言えますが、平成22年度以降は横ばいとなっていることが指摘されています。
ちなみに、喫煙している女性のうち、38.2%の人がたばこをやめたいと思っているという数字があります。やめたいのにやめられない人が多いのかもしれません。
女性が喫煙することによる7つのデメリット
1.老化が進行する
煙草を吸うことにより、活性酸素という物質が体の中に発生します。
活性酸素は、体の中の細胞を錆びつかせ、さまざまな臓器の機能を低下させてしまうため、多く発生すると老化の原因となってしまいます。
肌の老化は特に深刻です
禁煙した女性が特に効果を実感するのは肌への影響などとも言われていますが、喫煙は肌老化を促進します。そのため、禁煙後に「肌のツヤが違う」「シワが減った」と感じる人も多いようです。
喫煙は肌の血行を悪くしたり、顔色や唇の血色を悪くしたりするため、老け顔の原因となります。
さらに、煙草の成分には、美肌効果の高い「ビタミンC」を破壊する働きがあります。ビタミンCはコラーゲンの生成に大きく関わっているため、不足すると肌がボロボロになり、しわやたるみの原因になります。
タバコは体中の老化原因となってしまうため、禁煙するだけで高いアンチエイジング効果があると言えるでしょう。
2.がんのリスクが高まる
煙草の中には、発がん性物質と呼ばれる、がんの原因となる物質が50種類を超えていると言われています。煙草を吸うと、発がん性物質が口腔内やのど、食道や気管を通り、肺に蓄積します。その結果、咽頭がんや食道がん、特に肺がんのリスクが高まります。喫煙者は、そうでない方に比べて、肺がんのリスクが約4倍になります。
3.口臭がきつくなる
煙草に含まれる成分により、唾液の分泌が抑えられ、口腔内の乾燥が引き起こされます。その結果、唾液の洗浄作用や殺菌作用が十分に働かなくなり、口の中が不衛生になりやすくなってしまいます。
口の中で細菌が増殖すると、口腔内のたんぱく質を分解して口臭の原因となる臭いを発生させ、口臭が悪化します。
また、タバコを吸った後の口の臭いは、自分でも気になるという人も多いですが、周囲の人はさらに気付きますし、不快に思う人も少なくありません。
4.歯周病になりやすくなる
喫煙は歯周病のリスクファクターの一つです。喫煙によって、歯周病にかかりやすくなるだけでなく、進行しやすく、治療効果が出にくくなってしまいます。
喫煙によって歯茎の血行が悪くなると、歯茎の炎症を抑えることができなくなってしまいます。炎症がおこった歯茎は歯肉炎となり、さらに放置すると歯周病となります。すでに歯周病にかかっている場合、いくらブラッシングを頑張っても、煙草を吸っていることにより改善が難しくなってしまいます。
喫煙者の歯周病リスクは、非喫煙者の3~8倍とも言われています。タバコを吸うならば、徹底した歯周病予防が必要になるでしょう。
5.妊娠に影響する
結婚、妊娠、出産は、女性にとって最も大きいライフイベントの1つでしょう。妊娠中の煙草は、胎児に十分な酸素を行き届かなくさせ、低体重児の出産や早産の可能性を高めます。また、赤ちゃんだけでなく、母体にも大きなリスクがあります。胎盤が剥がれやすくなり、大出血に繋がることもあるのです。
また、出産後も乳児突然死症候群との関係も指摘されています。
妊娠していることがわかったら禁煙することが大切ですが、妊娠していなくても、妊娠の可能性や妊娠の希望があるのなら、禁煙することをおすすめします。
6.骨粗しょう症のリスクが高まる
女性はもともと、男性に比べて骨粗しょう症になるリスクが高いのですが、喫煙はさらにそのリスクを高めます。喫煙により、骨を作る「骨芽細胞」ができにくくなったり、骨に血液が運ばれにくくなったりすることによって、骨がもろくなりやすいのです。
また、女性の場合は閉経後に、女性ホルモンの減少で骨粗しょう症のリスクが高まりますが、喫煙は閉経の時期を早めるとされているので、その分骨粗しょう症のリスクがさらに高くなってしまいます。
骨粗しょう症は骨がもろくなり、骨折のリスクを高める病気です。進行すると、手をついただけでも骨折が起こる場合もあります。
7.人間関係が崩れる
煙草を吸わない人というのは、煙草が嫌いであることが非常に多いです。煙草を吸うというだけで、良い印象を持たれなかったり、距離をおかれたりすることもしばしばあります。煙草の副流煙は、喫煙者の周りの人にも大きな害を及ぼすため、喫煙者は周囲への心遣いやマナーが大切になってくると言えるでしょう。
女性の方が男性よりもタバコをやめられない!?
喫煙者の割合は男性の方が高いものの、実は女性は男性よりも禁煙の達成率が低いという研究結果が出ています。なぜ女性は禁煙しにくいのでしょうか。
1.女性の方が煙草を吸った時に得られる満足度が高い
女性は煙草を吸わないことによる禁断症状を、男性よりも強く感じるといった報告が多くあります。禁断症状とは、煙草を吸わないと落ち着かず、いらいらする症状のことです。また、ニコチンへの依存度が、男性よりも女性の方が高いとされています。
そのため、女性の方が煙草を吸ったときの満足度が高く、なかなか煙草をやめることができないようです。
2.体重増加のリスクを恐れる
女性は男性よりもダイエットや自分のスタイルに対する興味が強いです。煙草を吸うと痩せるという情報から、喫煙を始めたという女性も少なくないようです。しかし、煙草をやめると太るという恐怖から、煙草を辞められない女性も多いです。
実際には、煙草を吸うから痩せる、吸わないから太るということはありませんが、煙草をやめて口寂しくなった時に、食に走ってしまった場合には、体重増加につながりやすいと言えるでしょう。
3.ストレス発散方法が少ない
女性は男性よりもストレスを感じやすいと言われています。また、女性はストレス発散方法が男性に比べて乏しいとも言われています。煙草を吸うことでストレスを発散している女性も多く、仕事や人間関係などで上手くいかないとき、つい煙草を頼ってしまう人も多いようです。
そのため、女性の禁煙成功には、ストレス対策は欠かせません。
「禁煙しようかな」と思ったら…
禁煙したいけれど、どうしても煙草がやめられない喫煙女子は多いです。そんな女性のために、保険適応の禁煙治療があることをご存知ですか。1年に1度、3ケ月以内に5回まで、禁煙のための医師の診察や禁煙補助のための薬の処方が受けられるというものです。
今は、女性向けの禁煙外来も増えてきており、禁煙治療を行うレディースクリニックも多くなっています。これらの治療を上手く活用して禁煙してみてはいかがでしょうか。もちろん、薬と診察だけでは煙草をやめることはできないため、禁煙するという強い意志が必要です。
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