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    インプラントで口臭がきつくなる!?主な原因と対処法

    埋入されるインプラントと女性の歯

    インプラント治療後に口臭が強くなったら危険!?トラブルや病気が関係している可能性があり、失敗を招く可能性も否定できません。早めの対処が必要でしょう。

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  • 更新日:2015年09月16日

インプラントにしてから口臭がきつくなった気がするのですが…

インプラント

口臭があるということは、口の中や全身に何らかの問題がある可能性があります。口臭を気にする人が多いのですが、口臭の影に何らかの病気やトラブルが隠れている可能性があるのです。
インプラントにしてから口が臭くなるようなことがあるならば、インプラント治療や治療後のメンテナンスに問題があるのかもしれません。

適切なインプラント治療を受け、定期的に専門家によるメンテナンスを受けていれば、インプラント治療による口臭は防げます。これはインプラントに限らず、天然の歯やその他の補綴物においても、同様のことが言えるでしょう。
自覚できる症状が口臭だけならば、原因が病気かもしれないと捉える人は少ないかもしれません。しかし、口臭は甘くみてはいけないのです。

インプラント治療後に起こる口臭の主な原因2つ

インプラント治療後の口臭の原因として、口の中の汚れ(歯垢や歯石)、インプラントの歯周病と言える「インプラント周囲炎」が挙げられます。

口臭の原因の多くが口の中にあるとされていますが、口臭の原因は多岐に渡ります。そのため、口臭の原因がインプラントでない可能性も否定できません。担当医に相談し、口臭の原因を明確にすることが大切でしょう。全身的な疾患によって口臭が起こっている場合もあります。「たかが口臭」と軽視せずに、自分の口臭の原因をつきとめることをお勧めします。

1.口の中の汚れが原因となる口臭

歯ブラシと歯磨き粉

インプラントは天然歯以上に、セルフケアが重要となります。十分にセルフケアが行われず、インプラントが感染してしまうと失敗を招きかねないためです。

毎日しっかり歯磨きをしているつもりでも、磨き残しになっている人は少なくありません。インプラント治療に限らず、正しく歯磨きができていなければ、口の中に汚れが蓄積されて口臭の原因となってしまいます

プラークや歯石が原因の口臭

プラークや歯垢がメチルメルカプタン、硫化水素に変化する

プラーク(歯垢)は細菌が繁殖した、歯の表面に付着する白いネバネバとした汚れです。プラーク1㎎の中に1億個以上もの細菌が含まれているとされています。また、歯石はプラークが石灰化したもので、「歯石」という名前からもわかるように、石のように固くなります。

歯石やプラークの中にはたくさんの細菌が存在しているのですが、この細菌は口臭の原因となるガスを放出します。温泉のような臭いで知られる「硫化水素」、腐った玉ねぎのような臭いのする「メチルメルカプタン」などが口の中で作り出されるため、口が臭くなるのです。

2.インプラント周囲炎による口臭

横たわるインプラント体

歯周病は口臭の主な原因の一つですが、インプラントも歯周病に似た病気になる場合があります。このインプラントの歯周病は、「インプラント周囲炎(インプラント周囲粘膜炎)」と言い、歯周病に似た症状を引き起こします。歯周病の人の口から、メチルメルカプタンが高濃度で検出されることがわかっていますが、インプラントの感染によって、腐った玉ねぎ臭の物質を放出される可能性があるのです。

インプラント治療後は、定期的にメンテナンスを行いますから、医師の指示に従ってメンテナンスを受け、セルフメンテナンスを行うことでインプラントの感染を防ぐことができるでしょう。
しかし、メンテナンスを行わなかったり、医師にメンテナンス力が不足していたりする場合に、インプラントの感染を招く可能性があります。

もちろん、インプラントの感染には、治療の質も大きく影響してきますから、技術や経験が豊富な医師のもとで治療を受けることも大切になります。喫煙などインプラントの失敗リスクを高める生活習慣も関係します

インプラント周囲炎の特徴

インプラント周囲炎の症状は歯周病とよく似ていて、歯肉の腫れや出血などといった症状があります。しかし、天然歯の歯周病と異なるのは、進行しやすいと言う点でしょう。天然歯にはある歯根膜がインプラントにはありませんから、進行しやすく脱落を招きやすいという特徴があります。

つまり、インプラント周囲炎は、歯周病以上に早期発見・早期治療が必要だと言えます。定期的にメンテナンスを受けることによって、周囲炎の早期発見も可能でしょう。また、予防にはメンテナンスが不可欠です。

歯周病が原因で歯を失ったという人は要注意!

歯が痛そうな女性

歯周病で歯を失い、インプラントが必要になる人も少なくありません。しかし、歯周病のままではインプラント治療を受けることはできません。歯周病の人がインプラント治療を行った場合、治療後の寿命が短いという報告もあります。
そのため、歯周病治療を行ってからでないとインプラント治療を行わない医師がほとんどでしょう。天然歯の歯周病は、インプラントにも感染してしまうのです。

また、歯周病が原因で歯を失った場合、インプラントの土台となる歯槽骨が足りない場合があります。歯周病で骨吸収が進んでいる場合には、歯周病治療をしっかり行ったうえで、骨造成が必要になる可能性があります。

歯周病は、口臭の原因となるだけでなく、歯を失う原因になりますし、その後のインプラント治療を失敗させる原因にもなり得ます。
歯周病によって歯を失ったり、インプラントが必要になったりすることを防ぐためにも、早めの歯周病治療が必要です。

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