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    カモミールの効能は口臭予防も!副作用や摂取時の注意点

    カモミールの効能は口臭予防も!副作用や摂取時の注意点

    カモミールの効能は口臭予防や生理痛の緩和など様々ですが、妊婦のカモミール摂取や薬の飲み合わせ、副作用にはくれぐれも注意する必要があります。

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  • 更新日:2016年07月18日

カモミールの効能/口臭予防にも効果的!

ハーブティーにはたくさんの種類がありますが、中でも「カモミール」は甘い香りが特徴の人気のハーブです。甘酸っぱい香りが好きで飲んでいる方は多いと思いますが、カモミールの効能についてはご存知でしょうか。

今回はカモミールの効能について詳しく解説していきます。カモミールの摂取時の注意点にも触れていきますので、ぜひチェックしてみてください。

カモミールってどんなハーブ?

カモミールはヨーロッパからアジア西部が原産のキク科の植物で、成長すると草丈は60㎝ほどになります。生命力が強く寒さに強いハーブで、初夏になるとマーガレットに似た黄色の中心部に白い花びらの花を咲かせます。カモミールはギリシャ語の「大地のりんご」に由来しており、甘く酸っぱいりんごのような香りが特徴です。

カモミールには鎮静効果や発汗作用、消化促進作用があり、ヨーロッパでは最も歴史のある民間薬として用いられていました。古代エジプトの女王クレオパトラはカモミールを安眠薬として使用し、古代より婦人科系の疾患にも効果があるとされていたことから、「マザーハーブ(母の薬草)」との別称で活用されています。
日本には19世紀頃に医薬として伝えられ、以来、日本でも栽培されています。

カモミールの使用方法

ハーブティー

カモミールは主にハーブティーとして摂取することが多いですが、オイルをお風呂に入れて使用されたり、シャンプーやスキンケア化粧品に配合されていたりすることもあります。
「カミツレエキス配合」と記載された化粧品類を見たことはありませんか。カミツレはカモミールの和名で、カミツレエキスは成分を凝縮する過程で発生したもので、抗炎症成分があります。

カモミールは人体だけでなく、植物にも有効なハーブです。植物を害虫から守るためにカモミールを近くに植えると、害虫からの被害を防ぐことができると言われています。

カモミールの種類

一言でカモミールと言っても、ハーブとして使用されるのは主に2種類です。しかし香りや見た目の違いはほとんどなく、効能もほとんど同じです。

ジャーマンカモミール

一般的にカモミールと言われるのがジャーマンカモミールです。花が少し小さめで、中心の黄色い部分に膨らみがあり、香りは花の部分だけにあるのが特徴です。
ジャーマンカモミールは主にハーブティーに用いられるほか、抗炎症作用が強いことからスキンケア化粧品にもよく使用されています。

ローマンカモミール

ローマンカモミールは花の中心の黄色い部分は平らで、花だけでなく茎や葉からも香りがあります。ハーブティーにすると苦味が強く出ますので、飲用する場合はブレンドして飲むことをおすすめします。
ジャーマンカモミールに比べて高価になりますが、ローマンカモミールの方が香り豊かで鎮静力に優れています。そのため、オイルで香りを楽しみたい方や、高い鎮静効果を求める方はローマンカモミールを使用するとよいでしょう。

カモミールの効能

カモミールには以下のような効能があります。

1.風邪症状や月経痛を和らげる

ヨーロッパでは子供の風邪にはカモミールを使用しています。カモミールには体を温めて発汗を促し、炎症を鎮めて喉の痛みを和らげてくれる作用があり、風邪の引き始めに効果的です。
また、体を温めることに加え、平滑筋(臓器壁を構成する筋肉)を落ち着かせてくれる働きがあり、生理痛の緩和にも役立ちます。

2.リラックス・安眠効果

ハーブティーでリラックスする女性

カモミールには神経を鎮めてくれる作用があるので、緊張やイライラ、不安を取り除き、心を落ち着かせてくれます。ストレスがあるときはもちろん、就寝前にカモミールのハーブティーを飲むことや、オイルの香りを嗅ぐことでリラックスでき、安眠効果が得られます。

3.抗炎症作用

カモミールに含まれる「アズレン」という成分には、抗炎症作用や抗菌作用があります。アズレンはニキビや日焼け、皮膚炎や炎症を起こした傷口にも効果的です。肌に優しく、防腐効果や保湿効果もあるため、スキンケア化粧品などにも多く利用されています。
乾燥やかゆみを防ぐことができるので、アトピー性皮膚炎やあせもにも有効です。

4.糖化を抑制する

糖化とは、食べ物に含まれる糖と体内のタンパク質が結合してできた、「AGEs(終末糖化産物)」という物質が体に蓄積されていく現象のことです。糖化が起こり、タンパク質が硬く脆くなると、肌老化や糖尿病、心筋梗塞やガンなど様々な病気を引き起こします。

糖化は進行すると改善が難しいため、予防することが大切です。カモミールに含まれる「カマメロサイド」という成分は、糖化により生成される物質を阻害する作用があることから糖化を防ぐことができる成分として注目されています。なお、ジャーマンカモミール、ローマンカモミール共にカマメロサイドは含まれていますが、より多く含まれているのはローマンカモミールです。

カモミールには口臭を予防する効果もあります

カモミールには、抗炎症成分である「アズレン」が含まれています。アズレンは口内から食道、胃腸までの粘膜の炎症を抑える効果に優れた成分です。

口臭は歯肉炎による口の中の炎症が原因で発生することがあります。カモミールを摂取することで、歯肉炎を鎮め、口臭を予防することができます。
さらに、胃炎など胃腸の調子が悪いと口臭が発生することがありますが、カモミールに含まれるアズレンが胃の粘膜を修復してくれるため、胃腸が原因で発生する口臭にも効果が期待できます。

また、カモミールティーとして飲むことはもちろんですが、濃い濃度で淹れたカモミールティーをマウスウォッシュやうがい薬として使用するのも口臭予防に有効です。

カモミールの副作用や注意点

カモミールは子供の風邪薬としても使用している国もあり、マイルドな効き目のハーブと言えますが、摂取する際には注意すべき点がいくつかあります。

まず、カモミールを過剰摂取すると嘔吐を引き起こす可能性があるので、適正量を守って摂取する必要があります。ハーブティーとして飲む際には、濃度にも注意して淹れるようにしてください。
また、眠気を催す可能性があるため、車や重機を運転する前にカモミールを摂取するのは避けましょう。

以下の方はカモミールの摂取を避けましょう

以下に当てはまる方は、カモミールの摂取は避けてください。

1.妊婦や授乳中の女性は摂取を避けましょう

妊婦

カモミールには子宮を収縮させる作用があるため、妊婦の方がカモミールを摂取することは避けましょう。また、妊娠中だけではなく、授乳中におけるカモミールの安全性も確認されていないので、避けることをおすすめします。

2.キク科アレルギーの方は摂取を避けましょう

ヨモギやキク、ブタクサなど、キク科の植物にアレルギーがある方は、カモミールに対してもアレルギー反応を示すことがあります。皮膚のかぶれや鼻水・くしゃみ、息苦しさなどの症状が出る恐れがあります。
中には命に関わるようなアナフィラキシーを引き起こすケースも考えられますので、カモミールの摂取やカモミールオイルをつけることは避けましょう。

3.ワルファリンを服用している方は摂取を避けましょう

血栓症の薬として用いられる「ワルファリン(ワーファリン)」という薬は、カモミールと一緒に飲むことで薬の効果が増大され、血液が止まりにくくなってしまいます。内出血などを起こす可能性も高いので、併用することは絶対に避けましょう。

また、ワルファリンに限らず、持病により何らかの薬を服用している場合は、カモミールを摂取する前に飲み合わせについて医師に相談する方が安心でしょう。

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