はちみつで手軽に口臭ケア!おすすめの対策法
美容や健康に良いと言われていることから、毎日はちみつを取り入れているという方も多いのではないでしょうか。実は、はちみつの効果は美容や健康だけではなく、口臭予防にも効果的だとされているのです。
今回ははちみつの口臭予防の効果をはじめ、はちみつを使ったおすすめの口臭ケア方法、ハチミツを摂取する際の注意点を紹介します。
はちみつが口臭に効果があるのはなぜ?
はちみつで口臭予防ができるとは想像がつきにくいですよね。しかし、ハチミツにはミネラルやアミノ酸、酵素などたくさんの成分が含まれており、これらが口臭を予防してくれるのです。
1.口臭の一因である舌苔を除去する
舌の表面には、味覚を司る小さな突起「味蕾(みらい)」が無数に存在しているため、食べかすや口内の剥がれた粘膜が舌に溜まりやすくなります。その結果、舌の表面には「舌苔(ぜったい)」という白い汚れがつきます。
口腔内にはたくさんの細菌が存在しており、舌苔を餌に口内細菌が舌の表面で増殖しています。このとき口内細菌が舌苔に含まれるタンパク質を分解し、悪臭ガスであるVSC(揮発性硫黄化合物)を発生させるために口臭が発生します。舌苔は誰にでもあるものなので過度に心配する必要はありませんが、舌苔が厚くなると口臭は強くなるばかりです。
プロアテーゼがタンパク質を分解する
はちみつに含まれる成分のひとつに、「プロテアーゼ」と呼ばれる酵素があります。肉をはちみつに漬けこんでおくと肉が柔らかくなるように、プロアテーゼにはタンパク質を分解する効果があります。プロテアーゼは舌苔のタンパク質を分解し、除去することができるのです。
2.便秘を解消し腸内環境を整える
口臭の多くは口腔内で発生するものですが、便秘が原因で口臭が強くなる場合もあります。
便秘は腸内に便が長くとどまっている状態です。腸内に溜まった便はやがて腐敗し、悪臭ガスを発生させます。
この悪臭を放つガスがスムーズに排出されればよいのですが、長い間溜まったガスは腸壁から血液に取り込まれ、全身を巡り肺から息として排出されるため、口臭の原因にもつながってしまうのです。
グルコン酸が胃腸を整える
便秘による口臭を解消するには、腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らし、腸内環境を整えることが一番です。
はちみつには、はちみつ中の酵素から作られる「グルコン酸」という有機酸が含まれており、これが腸内の善玉菌であるビフィズス菌を増やしてくれるので、腸内環境を整えて腸の動きを活発化させ、便秘を解消することができるのです。
グルコン酸は医療現場でも傷口の殺菌薬としても用いられており、その殺菌力は食中毒菌O-157にも効くと言われているほどの効果があります。
はちみつを使った口臭対策!どんな方法がおすすめ?
はちみつを使った口臭対策としては、ハチミツ大さじ1杯(15g)をそのまま舐めて、舌の上に馴染ませることでも効果があります。抵抗がある場合は次の方法を行ってみましょう。
1.はちみつ飴を舐める
最も手軽な方法で、いつでもどこでもできる方法です。はちみつ飴を選ぶときは、はちみつ100%で作られている飴を選ぶことが望ましいのですが、ない場合はできるだけ蜂蜜の成分が多く配合された飴を選びましょう。
舌苔除去を目的として摂取するのであれば、はちみつ飴を舌の表面で転がすように舐めることがポイントです。慣れない方が無理な舌磨きを行うと舌を傷つけてしまいがちですが、はちみつ飴なら舐めるだけですので、とても安全な方法といえます。
2.はちみつレモン水でうがい
はちみつレモン水でうがいをすると、プロアテーゼによる舌苔の除去、グルコン酸の殺菌作用に加え、レモンによる殺菌力の相乗効果により、口臭予防に効果的です。
はちみつレモン水の作り方
- コップ1杯150~180mlの水を用意する
- 小さじ1杯(5g)以上のはちみつを加える
- 大さじ1杯(15g)のレモン果汁を加える
3.はちみつヨーグルトを食べる
1993年に発表された東京大学と藤沢薬品工業の共同研究の結果によると、グルコン酸にはビフィズス菌を増やす作用があることが明らかになっています。ヨーグルトには善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌が含まれていますので、はちみつを加えることで、より高い便秘への効果が期待できます。
はちみつが持つ口臭予防以外の効果って?
はちみつは、口臭予防以外にも効果を発揮してくれます。
1.歯石の生成を抑制する
歯石とは、歯に付着した歯垢(プラーク)が唾液中のリン酸やカルシウムなどと結びつき、石のように硬く石灰化したものです。歯や歯石はリン酸カルシウムから成りますが、歯の上で増えると歯石が増えることになってしまいます。
はちみつにはリン酸カルシウムの生成を抑制する効果があるため、歯石を予防することができます。特に褐色がかった色の濃いはちみつは、歯石を抑制する効果が高いと言われています。
2.肌の乾燥やシミ・ソバカスを予防する
はちみつは、食べることはもちろん、肌に塗って使用すると美肌にも効果が期待できます。
蜂蜜は水分量が少ないため、肌内部の水分をキープし、高い保湿力で肌の潤いを保ってくれるので乾燥肌の方におすすめです。
また、軽いピーリング作用や、アンチエイジングには欠かせない抗酸化作用もあるため、肌のターンオーバーが促進され、シミやソバカスを予防することができます。
3.集中力を高める
はちみつに含まれるブドウ糖は脳のエネルギー源です。はちみつを摂取すると脳に栄養がいくので、脳の活性化に役立ちます。頭がボーッとするときや朝起きたときに摂取すると効果的です。
ブドウ糖を摂取すると記憶力が向上するので、記憶力が大切な受験生はもちろん、認知症予防として高齢者にもおすすめです。
4.咳を止める
風邪を引くと咳がなかなか止まらないことがありますが、そんなときにもはちみつが有効です。
アメリカのペンシルバニア州立大学の研究チームが、2~18歳までの患者を対象に行った実験によると、市販の咳止めの薬(デキストロメトルファン)よりはちみつの方が咳を抑える効果が高かったという結果が報告されています。はちみつには殺菌作用があるため、呼吸器系細菌の増殖を抑え、痰の切れを良くしてくれる効果が期待されています。
5.血圧の上昇を抑える
はちみつには多くのミネラルも含まれており、特にカリウムが豊富に含まれています。カリウムは「自然の降圧薬」とも言われるほど、塩分を排出して血圧を下げてくれる効果があります。
6.疲れを取る
はちみつの主な成分はブドウ糖と果糖です。体内に入ると吸収までの時間が短く、胃腸に負担をかけずに栄養分となることができます。
特に、運動後の肉体が疲労している状態や、身体が疲れて免疫力が低下しているときには、効率よく栄養を摂ることができます。
はちみつを摂取する際の注意点
はちみつには口臭予防のほか、様々な効果が期待できますが、摂取する際には以下のことに注意する必要があります。
1.過剰摂取は避ける
必要以上にブドウ糖を摂取してしまうと、中性脂肪となって体に蓄積されます。口臭が気になるからといって、はちみつを過剰摂取することは避けましょう。
2.1歳未満の乳幼児には与えない
小さなお子さんを持つお母さんの間では有名な話ですが、はちみつには毒性が高いボツリヌス菌が含まれており、1歳未満の乳幼児が摂取すると乳児ボツリヌス症に罹る危険性があります。そのため、1歳未満の乳幼児にはちみつを与えてはいけません。
乳児ボツリヌス症とは?
乳児ボツリヌス症は、消化器官の未熟な乳児がはちみつなどを摂取することで、はちみつなどに混入したボツリヌス菌の芽胞(がほう)が腸で増殖し、毒素が作られることで発症します。
「乳児ボツリヌス症はハチミツを食べると必ず発症する」というわけではないのですが、万が一発症した場合には、泣き声が弱くなり、便秘や筋力の低下、呼吸障害などの症状が現れ、最悪の場合は命に関わることもあります。
3.アレルギーの人は注意する
はちみつを摂取した際に、腹痛や喉の痛みを感じる方は、はちみつアレルギーの可能性があります。
蜂蜜は元々、蜂が花の蜜を集めたものです。はちみつの中には多少の花粉が含まれていることがあり、花粉症の原因となる花粉が混入していると、アレルギー反応を起こす場合があります。
花粉症体質の方がはちみつを摂取する場合や、重いアレルギー症状を起こしやすいソバはちみつを摂取する際には、特に注意しましょう。
4.購入時に純度を確認する
純度の高いはちみつは、その分だけはちみつに含まれる成分量が高く、反対に純度の低いはちみつには、人工的に手を加えて甘さを出していたり、色や香りなどを抜くために加熱処理がされていたりすることがあります。はちみつを選ぶ際には、その純度にもこだわりましょう。
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