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    臭い玉が取れない…見えてるのに除去できない膿栓の対処法

    臭い玉が取れない…見えてるのに除去できない膿栓の対処法

    臭い玉が見えるのに取れない時、除去しなければ気がすまない!という人も多いと思います。綿棒や耳かき、シャワーなどの中で効果的な方法は?喉を傷つけないためには?

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  • 更新日:2016年02月05日

取れない臭い玉の対処法・無理に取ることのリスク

臭い玉(膿栓、臭玉)は、取っても繰り返しできます。そのため、頻繁に喉をチェックしているという方も多いでしょう。白い塊を見つけては、綿棒を片手に鏡に向かって格闘している方も少なくないと思います。

しかし、「喉にできている臭い玉がどうしても取れない!」という時、どうしたら良いのでしょう?臭い玉を一度見つけてしまったら、放置したくはありませんよね…!?
ここでは、臭い玉がとれないときの対処法、危険な取り方を詳しくご紹介します。

どうしても取れない臭い玉はどうしたら良い?

耳鼻科で取ってもらうと安全

臭い玉を自分で取る方法には、次のような方法がインターネットなどで紹介されています。

  • 耳かきを使って取る
  • 綿棒で取る
  • シャワーの水圧で取る

など

臭い玉が鏡で見えているのに、どうしても取れないという場合もあると思います。しかし、これらの取り方にはそれぞれデメリットがあるため、あまりおすすめできません。しつこく取れるまで行ってしまうと、誤って扁桃を損傷してしまう場合もあるため注意が必要なのです。

繰り返し扁桃に負担をかけるのは危険です

扁桃はやわらかくデリケートなので、負担がかかりやすいです。負担がかかると、出血や腫れ、痛みなどを引き起こしてしまいます。また、出血して慌てた経験のある人も少なくありません。

見つけたからには取らなければ気が済まないという人もいるかもしれませんが、無理やりにとり続けたことで、「膿栓ができやすくなった」と感じる人も少なくないようです。

後で詳しく紹介しますが、膿栓は一度取ったからといって、その後できなくなるわけではありません。膿栓は繰り返しできる場合もありますから、根本の原因に対するアプローチが必要になるのです。

耳かきや綿棒を使って臭い玉を除去する取り方のリスク

耳かきや綿棒を使って臭い玉を取ることのリスク

耳かきや綿棒で簡単に臭い玉を除去できる場合もあるかもしれませんが、臭い玉が取れないから…と、耳かきや綿棒で無理に臭い玉を取ろうとすることは、扁桃に負担をかけて傷つけてしまう可能性が高いです。また、そのことが原因で、何らかの病気を発症してしまう可能性も否定できません。

耳かきに比べ、綿棒は先が綿でできているので、やわらかくて負担をかけにくい印象があるかもしれません。しかし、綿棒で扁桃をグリグリと無理に圧力をかけてしまっては、傷をつける原因になります。少し触れただけで臭い玉が取れる場合もあるかもしれませんが、扁桃の形状によってはなかなか取れない場合もあるでしょう。

そもそも、臭い玉は自分で取ること自体にリスクがあります。なかなか取れないからと言って、無理やり取ろうとするのはとても危険です。気になる場合は耳鼻科を受診して取ってもらうことが大切でしょう。

臭い玉をシャワーで取るなら安全!?

臭い玉をシャワーで取るなら安全!?

耳かきでグリグリするのは喉に負担がかかりそうだけど、「シャワーなら大丈夫でしょう?」と思う人も少なくないと思います。しかし、シャワーの水圧も、扁桃に負担をかけます。

挑戦したことのある人はおわかりかもしれませんが、シャワーを喉の奥に当てると、たくさん水を飲んでしまう場合もありますし、水圧が強いと喉から出血することもあります。これは、ウォーターピックでも同様のことが言えます。

水だから安全だろう…と繰り返し行うことは良くありません。シャワーを喉に当てて洗浄することで、臭い玉を予防できるなどと言われていますが、扁桃はとてもデリケートなので水圧によって負担をかけるのは良くないでしょう。

自分で取れそうに見えても、難しい場合が多い

臭い玉ができるのは、扁桃にある陰窩というくぼみです。くぼみの中にできるものですから、簡単に取れない場合もあります。陰窩の形状や深さは個人差があり、膿栓が深く埋まっている場合や取れにくい角度で埋まっている場合などもあるでしょう。
すぐに取れそうに見えても、思っている以上に除去するのが困難な場合が多いようです。

臭い玉が見えないなら 自分で除去するのは特に危険!

喉に違和感(異物感)があるのに、見た目では臭い玉が確認できない場合もあります。臭い玉ができている感覚があっても、見えない場所にできている場合もあります。
また、喉の違和感の原因は臭い玉だけではないので、「臭い玉が埋まっていて見えない」とは限りません。耳かきや綿棒を陰窩のくぼみにつっこむなど、見えない臭い玉を探すようなことは危険です。

「臭い玉が見えない」と探したりするのではなく、喉の違和感の原因を明確にすることが大切でしょう。自己判断ではなく耳鼻科を受診し、専門家に相談することが大切です。

取れない臭い玉は放置しても構わない!?

臭い玉は口臭の原因になる場合もありますが、必ずしも口臭の原因になっているとは限りません。潰すととてもひどいニオイがしますが、喉の奥に臭い玉ができているからと言って、それが口臭の原因になっているとは限らないのです。

臭い玉は自然に取れて、知らないうちに飲み込んでしまっている場合も多く、他に症状があったり、何らかの悪影響があったりする場合を除き、放置しても問題ないとされています。

一度取っても膿栓は繰り返しできる

臭い玉ができると取りたくなりますが、一度除去しただけで解決することにはなりません。痛い思いをしたり、苦労したりして取ったとしても、臭い玉は再びできてしまうのです。

臭い玉を自分で取るようになったら、「臭い玉ができやすくなった」と感じる人も多いようです。臭い玉を一度取っても多くのリスクがありますから、無理して自分で取らず、どうしても気になるならば耳鼻科を受診して取ってもらいましょう。

耳鼻科ではどのような処置を行うの?

耳鼻科を受診した際には、膿栓の吸引(除去)を行い、膿栓ができる陰窩というくぼみを洗浄します。これによって陰窩が一時的にキレイになりますが、これがずっと維持されるわけではありません。
また、臭い玉ができる根本的な治療を行っているわけではありませんから、繰り返しできてしまう場合もあるでしょう。

膿栓ができやすくなる原因には次のようなものがあります。

  • 口呼吸
  • ストレスが多い
  • 疲れを溜めやすい
  • 歯磨きが不十分

など

膿栓ができやすくなる原因は、いずれも自覚しにくいものばかりです。しかし、口呼吸や歯磨きが不十分であることは、膿栓だけでなく虫歯や歯周病の原因となるため、早めの対策が必要です。疲れ・ストレスも、さまざまな疾患の要因となりやすいため、自分に合った解消方法をみつけることが大切でしょう。

臭い玉ができたら、耳鼻科で取ってもらうことも可能ですが、できるたびに耳鼻科を受診するのは大変です。
臭い玉は、一度取れば解決するというわけではないので、臭い玉ができやすい根本の原因を取り除くように努めると良いでしょう。

病気が隠れている場合も!他に症状がある場合は早めに相談を

病気が隠れている場合も!他に症状がある場合は早めに相談を

何らかの症状がなければ、臭い玉は放置して構わないとされていますが、中には慢性扁桃炎に伴って臭い玉が形成されている場合もあります。軽度であれば自覚症状がない場合もありますが、慢性扁桃炎の症状には、のどの痛み・頭痛・耳の痛み・発熱などがあります。

「風邪を引きやすい」と思っている人の中には、扁桃炎が慢性化してしまっている人もいるかもしれません。膿栓ができているということの他に、喉などの不調がある場合には、早めに耳鼻科を受診して相談すると良いでしょう。

臭い玉を防ぐ方法

そもそも、臭い玉ができる原因は、細菌やウイルスです。扁桃はリンパ組織の一つであり、体内に細菌やウイルスが侵入するのを防ぎます。臭い玉は、免疫機能により生じた細菌やウイルスの死骸です。

そのため、臭い玉を作らないためには細菌やウイルスが口に入らないようにする、口の中の細菌やウイルスを減らすことが必要になります。
うがいや歯磨きは、口腔内の細菌を減らす効果が得られるでしょう。もちろん、歯磨きは細菌を口の中に残さないように、丁寧に行う必要があります。

また、口の中が乾燥していると唾液の働き(洗浄作用や抗菌作用)が悪くなるため、口の中の細菌が繁殖するのを抑制できなくなってしまいます。
口の中の細菌・ウイルスを減らし、繁殖を抑えることが大切でしょう。

臭い玉以外の口臭の原因も疑って!

臭い玉ができて、喉に違和感を覚える場合もありますが、臭い玉の主なデメリットは口臭だと言えるでしょう。「臭い玉があると口が臭くなってしまう」「口臭がひどいのは臭い玉のせい」と思っている人も少なくありません。しかし、口臭の原因は臭い玉だけではないのです。

臭い玉も口臭の原因になりますが、舌苔や歯周病が原因の口臭の方が割合は高いとされています。口臭が気になる場合には、自分のニオイの原因を明確にすることが大切でしょう。
近年は、口臭治療を専門とした口臭外来も増えています。自分の口臭についてより深く知ることで、効果的な改善方法が見つけられるでしょう。

また、口臭を気にしすぎてしまっている人も少なくありません。気にする必要のない口の臭いについて深く悩んでしまうのです。そういった点でも、自分の口臭の強さや治療の必要性を正しく把握することはとても大切なことと言えるでしょう。

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