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    【子供の口臭の4大原因】親の無理解が逆効果を招くことも

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    子供の口臭原因をご紹介!口臭は大人だけではありません。心配されているお母さんに効果的な対処法や体験談をお伝えします。

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  • 更新日:2015年12月15日

子供の口臭のさまざまな原因とその効果的な対処法

子供の口元

口臭は大人だけのものと思ってはいませんか?実は小さな子供にも口臭は起こります。しかし、その原因はさまざま。
お母さんはしっかり原因を把握して、早めの対策をとってあげたいものです。

子供も口臭がきつくなる!?

「子供に口臭があるような気がする…」。このように感じて、最近、子供を連れたお母さんが口臭外来を受診するケースが増えているといわれています。
幼児期の口臭は、自分自身で気づくことはなく、多くのケースで母親がその異変に気づいて悩み、気にするようになってしまうというケースが多くなっています。

子供の口がにおう原因とは?どう対策したら良いの?

子供と母親

子供の口臭の原因としては、さまざまなものが想定されます。できるだけ早く正確に、その原因を突きとめて対処することが大切です。
以下に子供の口臭の原因を整理します。

1.不十分な歯磨きと虫歯

歯ブラシをする女の子供

子供の口臭の原因として最も多いのは、不十分な歯磨き、つまり磨き残しです。歯磨きがきちんとできていない場合、プラーク(歯垢)が口の中に残ることで口のニオイを強くしてしまいます
プラークとは、歯に付着した食べカスに細菌が繁殖したものですが、とてもイヤなにおいを発するのです。

また、虫歯がある場合には、虫歯の穴に食べかすが詰まると、腐敗・発酵してにおいを発します。すでに神経が死んでしまっている歯があった場合にも、腐敗臭を発し口臭が強くなってしまいます。

磨き残しによる口臭対策

まずは丁寧な歯磨きの方法をしっかりと教えるようにしましょう。歯磨きが嫌いにならないように、やさしく楽しみながら教えることが大切です。

子供が磨いただけではどうしても磨き残しは出てきます。小さい子供の場合、お母さんがチェックして仕上げ磨きをしてあげるのが良いでしょう。歯と歯の間に食べかすが詰まっているようならば、デンタルフロスを使うことも効果的です。

また、歯科医院では歯磨き指導も行っているので、利用してみるのも良いでしょう。歯医者が苦手という子供も少なくありませんが、歯磨き指導などで歯医者を受診することで、歯医者に慣れ、怖いところではないということを子どもに知ってもらうことも大切なことです。

虫歯による口臭の対策方法

すでに虫歯があることがわかっているのなら、早急に治療を受けることをおすすめします。「どうせ乳歯は生え変わるから」と乳歯の虫歯を放置してしまう人も多いようですが、乳歯の虫歯が永久歯に悪影響を及ぼす場合もあります

穴が開いているような虫歯は、自然に治ることはありませんから、進行しないうちに受診することが大切でしょう。早期治療で治療の負担も軽くなります

2.口呼吸

上を向く子供

口の中には多くの雑菌が存在しています。口呼吸によって常に口が開いている場合、いわゆる「ドライマウス」と呼ばれる状態となって口内が乾燥し、菌が繁殖しやすい環境をつくることとなります。

唾液には、抗菌作用や洗浄作用といった口の中を清潔にする作用がありますから、口呼吸によって口の中が乾燥してしまうと、唾液の作用が十分に得られず、不衛生な口腔環境を作ってしまうのです。
近年、口呼吸の子供が増えていると言われています。大人が注意してみてあげることが大切でしょう。口呼吸はさまざまな悪影響があるため、気付いたら早めに対処してあげましょう。

口呼吸による口臭対策

口呼吸の原因はさまざまです。そのため、口呼吸を治すには原因を見定めることが必要になります。
例えば、歯並びが問題であれば、矯正などを視野に入れて歯科医に相談することが必要になりますし、鼻の病気が原因ならば、適切な治療を行って鼻詰まりを改善することが必要になるでしょう。

鼻呼吸に変えるということは、親が思っているほど簡単なことでない場合もあります。「口を閉じなさい」「鼻で呼吸しなさい」などと、ただ怒っているだけでは治すことはできないでしょう。

口呼吸になってしまう原因には、主に次のようなものが挙げられます。
口呼吸の悪影響は、口臭だけではありません。原因に応じた対応が必要でしょう。

<口呼吸の主な原因>

  • 鼻疾患(鼻詰まり)
  • 口周辺の筋肉の発達不足
  • 歯並び・骨格

3.鼻の疾病

鼻をかむ女性とティッシュ

風邪やアレルギー性鼻炎などに罹り、鼻に不調を生じることも口臭につながります。特に、鼻炎が慢性化すると鼻腔の粘膜が荒れた状態となり、鼻水や鼻づまりが起こりやすくなります。このことによって必然的に口呼吸となってしまい、口臭が発生しやすくなります。

また、「副鼻腔炎」に罹っている子供も珍しくはありません。いわゆる「蓄膿症」ですが、これに罹ると副鼻腔に膿が溜まり、口臭だけではなく鼻からもイヤなにおいを発します。蓄膿症は繰り返しやすく、慢性化してしまうこともあるため、早めに適切な治療を行うことが大切です。

鼻の疾病による口臭対策

小児科もしくは耳鼻科の診察を受けることが必要です。子供の口臭の原因が口の中にない場合は、耳鼻科に相談して調べてみると良いでしょう。
風邪による鼻づまり・鼻水が長引いて蓄膿症になってしまう場合もあります。「ただの鼻風邪」と放っておくことは良くありません。

蓄膿症は完治まで時間を要する疾病です。医師の指導の下にしっかりと治療を継続して治すようにしましょう。

4.便秘

おなかを押さえる男性

便秘は子供に限ったことではありませんが、腸内に溜まった便が発酵したり、腐敗したりすることによってイヤなにおいを発することもあります。
発生したイヤなにおいは腸壁から血液に溶け出し、肺から口へと呼気として出てきてしまうため、口臭がきつくなってしまうのです。

便秘による口臭対策

便秘の原因は、食事だけではありません。小学生以上になると、ストレス自律神経のバランスなども原因となりますし、乳幼児期の便秘は、便を押し出す力が不足していることが原因の場合もあります。
「便秘だから牛乳を多く飲ませよう」というママ・パパも少なくありませんが、これは効果的な改善策とは言えません。逆効果になる可能性も否定できないでしょう。

食事で子供の便秘改善を目指すならば、食物繊維を多く摂取することが有効と言えるでしょう。野菜嫌いの子供も多いとされていますが、調理方法などに工夫して、美味しく摂取できるようにしてあげると良いでしょう。
また、できるだけ甘いものを控えた水分補給も有効です。さらに、決まった時間にトイレに行く習慣をつけるよう、親が便秘になりにくい生活習慣を意識して取り組んでいくことも大切だと考えられます。

子供の口臭対策をする前に親が気をつけること

臭いを気にする男の子

子供の口臭が気になってもそのことを指摘したり、何度もにおいを嗅いだりすることは避けなければなりません。子供はそうされることによって、自分の口臭を気にするようになります。
さらにエスカレートすると、他の人のちょっとした仕草も自分のニオイのせいだと思ってしまったり、「自分の口が臭いからみんなに嫌われているんだ」と思い込んでしまったり、過剰なほどにニオイを気にするようになってしまうこともあります。

周囲の対応次第で、自分のニオイを気にしすぎる「自臭症(自己臭症)」という病気になってしまうこともあるのです。

<自臭症(自己臭症)とは? >

口臭・体臭がない(気にするようなニオイではない)にもかかわらず、自分は臭いと思い込み、悩んでしまう病気のことです。
自分のニオイを他の人に指摘されたことがきっかけで発症することも少なくありません。

口臭がストレスやいじめにつながる可能性も!?

子供の場合、大人とは違って極めて近い距離で話したり遊んだりするケースが多いため、お互いのにおいを敏感に感じやすく、しかもそのことを素直に指摘してしまいます。
幼稚園・保育園や学校で友達などから指摘されると、それがきっかけとなって悩んだり、場合によってはいじめにつながったりすることもあります。

親が大らかに接することが大切

お母さんは、愛する我が子の一番近くにいる存在です。そのため、もし仮に子供に口臭があった場合には、最も早く気付いてあげられるはずです。子供の口臭に気付いたら、子供のために最善のケアをしてあげることが大切でしょう。

例えば、いじめなどにつながることのないように、予め先生や周りのほかのお母さんとも気楽に相談し、大らかな気持ちで子供に接してあげましょう。
においの程度に差はあるにせよ、誰にでも口臭はあるものです。お母さんは、あまり神経質になることなく、子供に過剰なプレッシャーを与えないようにすることが、何よりも大切なことだと言えるでしょう。

子供の口臭体験談

医師と親子

子供の口臭で悩まれているお母さんはたくさんいます。どうか1人で悩むことなく、同じような悩みを抱えている人と思いを共有して解決策を探って下さい。

鼻に原因がありました。原因がわかるまではとても悩みました。

病院の先生と親子

虫歯もないし歯磨きもしているのにどうしてイヤなにおいがするんだろう、と悩んでいました。ただ、普段からぽかんと口をあけていることが多い子でした。実は原因は鼻にあり、鼻の奥に残った鼻水が腐って膿となり、イヤなにおいを発していたのです。
鼻づまりによって口呼吸となったために、口臭が強くなってしまったようです。耳鼻科で検診を受けて治療し、今はずいぶん良くなってきています。

便秘が原因の口臭。本人には口臭を指摘しませんでした

中学生の女子ですが、普段から口臭を気にしていました。「年頃だからかな…」と最初は軽く考えていましたが、本人が深く悩んでいるので、親の私も治してあげたくて本当に悩んでしまいました。
ネットなどで調べて、思い当たる原因が便秘しかなかったので、便秘解消のために親子で取り組みました。口臭のことは触れず、便秘は良くないと話し、便秘解消のために一緒に取り組んでもらいました。

文化部だったので運動不足もありましたし、生活も不規則でした。野菜の摂取も十分だったとは言えません。水分摂取・運動・規則正しい生活・野菜多めの食事で便秘は解消され、口臭も改善されました。
便秘や口臭が改善されただけでなく、ニキビも良くなりましたし、良かったです。

歯磨きの仕方が原因、仕上げ磨きの大切さを痛感!

歯磨きはきちんとさせていたつもりでしたが、それは形式的なものになっていたようです。歯の裏側や歯と歯の間の食べカスが上手に取れておらず、いつの間にか虫歯もでき、それが口臭の原因と言われました。小さい頃からきちんとした歯磨きの方法をしつけておけば良かったと思っています。

また、我が家は早めに仕上げ磨きを卒業してしまったのですが、子供が小さいうちは仕上げ磨きが大切だなとつくづく思いました。

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