デンタルフロスが入らない!上手く使うコツやおすすめ商品は?
歯ブラシだけを使った場合、口腔内の歯垢の除去率は60%程度ですが、デンタルフロスを使用した場合は、約80%の歯垢を除去することができるということがわかっています。
デンタルフロスを使用すると、歯間部の磨き残しを効率よく除去することができ、虫歯や歯周病の予防だけでなく、口臭の軽減にもつながります。
しかし、デンタルフロスは歯ブラシと違い、初めて使う方にとっては難しく感じてしまうことも多いものです。また、中には「デンタルフロスが入らない…」と悩んでしまう方も少なくありません。
デンタルフロスが入らないのはなぜ?5つの原因
歯ブラシだけを使ったブラッシングの際に、汚れが残ってしまいがちな部分が歯と歯の間の隙間です。この場所は歯間部といい、歯ブラシだけではなかなか毛先が届かず、食べかすや歯垢が溜まりやすい部分です。そして、それ故に虫歯が発生しやすい箇所でもあります。
デンタルフロスは毎日使うことが大切ですので、億劫にならないためにもコツを掴みたいものですが、上手くデンタルフロスが入らないときは一体どんなことに注意すればよいのでしょうか。
まずはデンタルフロスが入らない場合に考えられる5つの原因について、詳しく解説していきます。
1.デンタルフロスの使い方が間違っている
デンタルフロスの使い方が間違っていると、歯間に上手く入れることができません。デンタルフロスを歯間部に入れるときの方法をおさらいしてみましょう。
デンタルフロスをピンと張る
歯間部にデンタルフロスを入れる前に糸をしっかりと張っていないと、糸が上手に入りません。持ち手の付いたデンタルフロスであれば既に張っているため問題ありませんが、糸を引き出す糸巻きタイプのデンタルフロスを使う場合は、その持ち方に注意が必要です。
デンタルフロスを40cmくらいに切り、両端を結んで輪を作るか、両手の中指に両端から何周か巻き付けて、人差し指で真ん中のデンタルフロスを押さえると、しっかりと張ることができます。
デンタルフロスを前後にスライドさせながら、歯間部に入れる
デンタルフロスを歯間部に入れるときには、つい垂直に力をかけてしまいがちですが、垂直に力を入れてしまうとフロスが入りづらいほか、いきなり下まで入ってしまった場合には歯茎を傷つける原因にもなります。そのため、ゆっくり前後にスライドさせ、歯に沿わせながら入れることが重要なポイントとなります。
2.使用しているデンタルフロスの糸が太すぎる
デンタルフロスには様々な太さの商品があり、糸が太すぎる場合には歯間に入らないこともあります。そのため、デンタルフロスの糸の太さは、自分の歯と歯の隙間に合ったものを選ぶ必要があります。デンタルフロスのパッケージに太さの記載がありますので、購入時に確認しておきましょう。
自分に合う太さがわからないという方は、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士に相談すると、自分に合ったデンタルフロスを選んでくれますので、参考にしてみるとよいでしょう。
3.被せ物や詰め物に不具合がある
被せ物や詰め物が外れかかっていたり、一部がかけていたりすると、デンタルフロスが入りにくい場合があります。また、被せ物や詰め物の下が再び虫歯になることもあり(二次カリエス)、虫歯が進行しているとデンタルフロスがひっかかることがあります。
被せ物や詰め物の部分にのみデンタルフロスが入らないという方は、念のため歯科医院で確認してもらうことをおすすめします。
4.被せ物がつながっている
治療上の様々な理由によって、隣り合った歯の被せ物同士がつながっている場合があります。
なくなった歯を補填する「ブリッジ」という被せ物は、歯と歯がつながっています。また、ブリッジでなくても、隣同士の被せ物をつなげて強度を上げる、クラウンをつなげたポンティック(人工歯)のない「連結冠(れんけつかん)」と呼ばれる被せ物もあります。
被せ物がつながっている部分には隙間が存在しないので、デンタルフロスを入れることは当然できません。しかし、一見すると別々の歯のように見えますので、気づかずに一生懸命デンタルフロスを入れようとしてしまうことがあります。
5.歯間部に虫歯がある
歯間部に虫歯がある場合には、デンタルフロスがひっかかってうまく入らなかったり、切れてしまったりすることもあります。「他の部分は入るのに、なぜか一部分だけデンタルフロスが入らない…」ということがあったら、歯間部の虫歯の存在を疑ってみましょう。
無理やり入れたらフロスが挟まってしまった!対処法は?
「一生懸命入れたデンタルフロスが挟まって抜けなくなってしまった…」ということも、デンタルフロスを扱い慣れていない方にはよくあることです。特に、被せ物や詰め物に不具合があったり、歯間部で虫歯が進行していたりすると、デンタルフロスが挟まり抜けなくなりやすくなります。
抜けない場合はゆっくりとフロスを引き抜きましょう
デンタルフロスが抜けなくなったときは、どちらかの歯に沿わせながら、ゆっくりとスライドさせて歯の頭の方へ引き抜いてみましょう。それでも抜けない場合には、無理をして上や下に引き抜こうとするのは厳禁です。デンタルフロスを横からスーッと引っ張って抜きましょう。
持ち手の付いたデンタルフロスを使っている場合も、ハサミでフロスの糸を切り、引き抜くようにしてください。
初心者におすすめのデンタルフロスの選び方・おすすめ商品
デンタルフロスを使い慣れていない初心者の方の場合、どんなタイプが使いやすいのか、悩んでしまうことも多いものです。そこで、初心者の方のためのデンタルフロス選びのポイントと、初めてでも使いやすいおすすめのデンタルフロスをご紹介します。
持ち手つきのタイプ
持ち手のついたデンタルフロスは、指に巻き付ける必要がなく、初心者でも使いやすいタイプです。糸巻きタイプよりお値段が高いですが、使いやすさは段違いです。
持ち手のついたものにはF字型とY字型があり、F字型は前歯に、Y字型は奥歯に使用するのに向いています。それぞれ歯によって使い分けるとよいでしょう。なお、デンタルフロスは基本的には使い捨てですので、使う度に新しいものに替える必要があります。
クリニカ アドバンテージ デンタルフロス Y字タイプ
クリニカのアドバンテージデンタルフロス(Y字タイプ)は、持ち手が持ちやすいように工夫されており、デンタルフロスを使う際に一番苦労する奥歯の部分を容易に磨くことができます。
また、こちらのデンタルフロスは糸の強度が高く、洗って繰り返し使えるという大きな特徴があります。
ワックス加工されているタイプ
ワックス加工されているデンタルフロスは、滑りがよく、歯間部に入れやすくなっています。ワックス加工されていないものより歯垢の除去率は多少劣りますが、糸がほつれにくく、フロスがひっかかってしまうことも少ないため、初心者がデンタルフロスの扱いに慣れるまで使用するには十分な商品と言えるでしょう。
デンタルフロス リーチ ワックスタイプ
リーチのワックスタイプのデンタルフロスは、糸がワックス加工されており、滑りがとてもいいので初心者でも歯と歯の隙間に入れやすいです。
太さもベーシックで扱いやすいので、歯科医院などでも取り入れられていることが多い商品です。同じ商品でノンワックスタイプもありますので、慣れてきたらレベルアップがしやすいです。
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