• 口臭 原因

    口臭は遺伝する?キスでうつる?息の臭いが移る原因と対策

    口臭は遺伝する?キスでうつる?息の臭いが移る原因と対策

    親の口が臭いと子供もクサい?キスで口臭がうつる?口臭と遺伝の関係、他の人にうつるのかなどを詳しく紹介します。

この記事をシェアする

  • 観覧数:15147 Views
  • 更新日:2016年04月21日

口臭は遺伝する?うつる?親が臭いと子供も臭い?

家によっては、独特な臭いがする家もあると思います。自分の家の臭いは気付きにくいのですが、程度は異なるものの、「その家の臭い」があるのは珍しいことではないでしょう。
では、口の臭いはどうでしょうか?口臭が強い人の子供は、口臭が強くなってしまう・口臭が似てくるのでしょうか。ここでは、口臭と遺伝の関係、口臭はどのようにうつるのか、について詳しく紹介していきます。

子供の口臭は先天的?口臭と遺伝の関係とは

口臭と遺伝の関係について結論から言うと、「遺伝する場合もある」です。口臭の原因が魚臭症(トリメチルアミン尿症)という病気であった場合、遺伝による口臭の可能性があります。
魚臭症は、後天的な原因で発症する場合と、遺伝的な要因によって発症する場合があるとされています。そのため、遺伝的に魚臭症を発症し、口臭が強くなってしまう場合もあるでしょう。

魚臭症のケースを除けば口臭が遺伝するとは言えない

魚臭症以外の原因で口臭が強くなっているならば、必ずしも口臭が遺伝したとは言い切れません。
糖尿病は口臭の原因になりますが、遺伝によって発症するとは言い切れません。遺伝的に糖尿病になりやすい体質の人もいますが、生活習慣や肥満などの環境因子が加わることで発症します。

原因によっては、遺伝的要素が関係しているものもあると言えますが、魚臭症によるものを除くと、口臭が遺伝するとは言えないでしょう。
親子で口の臭いが似ているという場合もあるかもしれませんが、それは環境的な要因によるものが大きいと言えるでしょう。

口臭はうつる?うつる経路は?

口臭は他の人からうつったりすることはあるのでしょうか。親子で口臭が強いというケースも少なくないと思いますが、これは親から子に口臭がうつったということなのでしょうか。

口の中の細菌は人から人へうつります

ミュータンス菌をはじめとする虫歯の原因となる細菌は、人から人へと移ります。といっても、口の中に細菌が存在するだけで、虫歯が発症するわけではありません。口の中にいる細菌が繁殖し、歯を溶かし続けることによって歯に穴が開いてしまうのです。
歯磨きをしっかり行っていれば、口の中で細菌が繁殖することもありませんし、歯に穴があくほど細菌の悪影響を受けることはないでしょう。

また、歯周病の原因細菌についても同様のことが言えます。歯周病の原因となる細菌が、人の口から口へと移ります。歯周病も、原因となる細菌が口の中に存在するだけでは発症しません。口の中の細菌数が多いほど、リスクは高くなると言えますが、適切なプラークコントロールを行っていれば、発症を防ぐことは可能です。

「では口臭は?」というと、細菌がうつることで口臭の原因となる病気のリスクが高まるとは言えますが、必ずしも口臭がうつるとは限りません。細菌は口臭の原因となりますが、それだけで口臭がうつることにはならないのです。基本的に口臭はうつらないと言ってよいでしょう。

細菌がうつる経路

口内の細菌の感染

お腹の中の赤ちゃんの口には、細菌が全くいないとされています。生まれてからさまざまな経路で、赤ちゃんの口の中に細菌がうつってしまうのです。

大人の口の中には、数千億個もの細菌が存在していると言われています。口腔清掃の状況によって個数は大きく異なります)
親子で食器を共有したり、キスしたりすることで、大人の口の中の細菌が子供に移るとされています。

もちろん、過度に神経質になる必要はありませんし、スキンシップはとても大切です。親子で適切なプラークコントロールを行って、口の中の健康維持に努めることが大切でしょう。

親子で口臭が似てくるのは生活習慣が原因?

親が肥満だと子供も肥満になる可能性があると言われていますが、これは遺伝的な要素も関係しているとはいえ、大きく影響しているのは親の生活習慣だとされています。

子供は、親の生活習慣の影響を大きく受けます。親子で口臭が似てくる可能性があるというのも、生活習慣の影響が大きいです。親が、口臭の原因となる環境を作ってしまっているのかもしれないのです。

生活習慣と口臭

不規則な生活習慣

不規則な生活や食生活は、口臭を強くする原因になります。間食が多くて口の中が不衛生になりやすかったり、十分に睡眠を取らないことが唾液の減少を招いたり、生活習慣も口臭の要因になってしまうのです。

親子や近しい人では、生活習慣が似てくる可能性があるでしょう。「彼とキスをしたら口臭がうつった」などと思う人もいるかもしれませんが、口臭の原因となる生活習慣が原因となっている可能性があるでしょう。
自分の子供や大切なパートナーに口臭を移したくないと考えるならば、口臭を招く生活習慣を改めることが必要です。また、大切な人の口臭が気になる場合には、生活習慣を一緒に改善することが大切でしょう。

親子で口の中の環境が似てくる!?

「親が虫歯が多いと子供も虫歯が多くなりやすい」と思っている人も少なくないでしょう。先に紹介した通り、虫歯の原因となる細菌が子供にうつる可能性があるということも要因の一つと言えます。しかし、それ以上に、虫歯になりやすい生活習慣が大きく反映されていると言われています。

甘い物を摂取する習慣やダラダラ食べる習慣、十分に歯磨きをしない習慣…口の中に良くない習慣が子供にもうつってしまうのです。
虫歯が多いという人は、口の中が不衛生になる生活習慣があるのかもしれません。自分の生活習慣を改善し、正しい歯磨きの習慣を身に付け、それを子供にも伝えていく必要があるでしょう。

子供の口が臭くなる主な2つの原因

口臭の原因はさまざまですが、子供の口臭で特に多い原因は、口の中が不衛生であることと口呼吸だと言われています。
子供の口臭が気になっている場合には、子供の口臭の原因が何なのかを突き止めることが大切です。見つけられない場合は、歯科や小児歯科で相談するとよいでしょう。

子供の口の中の衛生管理はどうしたら良い?

子供の歯磨き

子供の口臭を予防・改善するためには、口の中の衛生管理が大切です。磨き残しがないように、歯磨きをしっかり行うことが大切です。
また、舌の汚れも口臭の原因になってしまうため、舌の状態もチェックしてあげるとよいでしょう。

仕上げ磨きの重要性

これは子供だけでなく大人でも同じことが言えますが、子供が自分で磨き残しなくブラッシングを行うのは簡単なことではありません。そのため、上手に磨けるようになるまでは、仕上げ磨きを行ってあげることが大切でしょう。

「小学生になるから仕上げ磨き卒業しようね」という家庭も多いようですが、年齢だけでなく、きちんと磨けているかによって、仕上げ磨きをやめる時期を判断することが必要です。
実際には小学校1~2年生くらいで、仕上げ磨きをしないようにするケースが多いようですが、仕上げ磨きを卒業するまでに、正しい歯の磨き方を身に付けさせてあげましょう。
また、先にもありましたが、口の中が不衛生になりやすい生活習慣を改善することも重要です。

口呼吸の悪影響は口臭だけじゃない!

口呼吸は、口臭の原因となります。口が開いている状態が長く続くことによって、口の中が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなってしまうためです。
しかし、口呼吸の悪影響はさまざまあり、虫歯のリスクを高めたり、歯並びを悪くしてしまったりもします。口をポカンと開けている状態になるため、見た目の印象も良くないでしょう。

子供が口呼吸なのか鼻呼吸なのか、把握していない親も少なくないとされています。口臭の原因は、遺伝でも親からうつったのでもなく、口呼吸の習慣がついてしまっているのかもしれません。口臭だけでなく、さまざまな悪影響が及ぶ前に治してあげることが大切です。

この記事に関連する記事