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    歯間ブラシが入らない原因/歯を傷つけないサイズの選び方

    歯間ブラシが入らない原因/歯を傷つけないサイズの選び方

    歯間ブラシが入らないからと無理やり入れようとすると、歯肉が傷つき歯茎が下がり、歯が摩耗して知覚過敏になる恐れも…サイズは適切か、使用方法に問題はないかチェック!

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  • 更新日:2016年02月16日

歯間ブラシが入らない原因は?サイズによっては歯に悪影響も!

歯間ブラシは歯と歯の間の細かい隙間を掃除するのに便利なグッズです。その歯垢除去率はとても高く、歯ブラシやデンタルフロスなどと併用している方も多いのではないでしょうか。

しかし、普段歯間ブラシを使っている際に、歯の間に入れづらかったり、血が出てしまったりすることはありませんか?
このような経験がある方は、もしかしたら口腔内の掃除どころか歯の周りの組織を傷つけてしまっている可能性があります。歯間ブラシが入らないという方は、今一度、歯間ブラシの使い方を見直してみましょう。

歯間ブラシが入らないのはどうして?

では、歯間ブラシが入らないのは一体なぜなのでしょうか。歯間ブラシが入らない原因と対処法について、詳しく解説していきます。

1.口を大きく開けすぎている

歯科医院で、担当医師から「口を開けてください」と言われた際、目一杯に開けると「もう少し閉じてください」と言われたことはありませんか?あれは何故かというと、口を大きく開けると、頬の肉が張って口の中に器具を入れづらくなるためです。

また、上の奥歯の近くには顎関節があり、大きく開けると下顎の骨が飛び出してきて、歯と頬の間を狭くしてしまい、やはり器具が入りにくくなります。歯間ブラシを入れる時も同様で、口は大きく開けすぎず、半開き程度にするとケアがしやすくなりますよ。

2.持ち方が間違っている

正しい持ち方

歯間ブラシをグーの手で持っている人は、持ち方を変えましょう。鉛筆持ち(ペングリップ)にすることで、より細やかな動きができるようになり、歯間ブラシを入れやすくなります。
なお、メーカーによっても持ち手のデザインは異なりますので、自分が使いやすいと感じるものを選ぶとよいでしょう。

3.入れる角度が間違っている

歯間ブラシを入れる角度が間違っていると、なかなか入らないことがあります。歯間ブラシは歯の生えている方向に対して垂直に挿入しましょう。それでも入れづらい場合は、上の歯は少し下向きに、下の歯は少し上向きに入れると挿入しやすくなります。

隙間が大きい場合は、頬の側から、あるいは舌のある側から入れて、角度を何回か変えることで、よりプラーク(歯垢)を落とすことができます。

4.サイズが合っていない

狭いところに太いサイズの歯間ブラシを入れても、なかなか入っていかないのは当然ですよね。歯間ブラシは自分の歯間に合った適切なサイズを見極めて選ぶことが重要です。
ブラシのサイズは、全日本ブラシ工業協同組合によって以下の5サイズに統一されています。

歯間ブラシのサイズ一覧(小さい順から)

  • 1(SSS)
  • 2(SS)
  • 3(S)
  • 4(M)
  • 5(LL)

「超極細」から「極細」の1~2(SSS~S)は、0.8~1.0cmくらいの隙間が開いている方に適しています。歯間ブラシを使ったことがない方は、このサイズからスタートしましょう。
「細い」サイズの3(S)は、1~1.2cmの隙間がある方に適しており、やや歯茎が下がっている方におすすめです。
「太い」から「極太」の4~5(M~L)は、1.2~1.8cmの隙間がある方に有効で、歯周病が進行して大幅に歯茎が下がっている方や、ブリッジを清掃するのに最適です。

歯の隙間はその歯その歯で異なります。ひとつのサイズにこだわるのではなく、複数のサイズを併用するのもおすすめです。

5.歯間ブラシのタイプが合っていない

歯間ブラシのタイプが合っていない

歯間ブラシの形には主に2種類あります。歯ブラシのようなストレートタイプと、毛の付いている部分が90°に曲がったL字型タイプです。
「前歯にはストレートなタイプ、奥歯にはL字タイプ」と、使用する箇所に合わせて使い分けることをおすすめします。

ストレートタイプの歯間ブラシを奥歯に使用する場合には、根元からワイヤー部分を折り曲げて使用するとよいでしょう。

歯間ブラシを無理やり挿入させるのは良くない?

歯科医院を受診してその出血の原因を明確にすることが先決

自分の歯間に合ったサイズで正しくブラシを使用しているのであれば、特に問題はありません。しかし、歯間ブラシが入らないのにもかかわらず、無理に挿入するといった誤った使い方を続けていると、歯や歯茎に傷付けてダメージを与えてしまいます。

無理な歯間ブラシの挿入は歯肉退縮や歯の摩耗の原因に

ダメージを与え続けると歯茎はどんどん下がっていきます。一度下がってしまった歯茎を戻すのはとても難しく、見た目が美しくないのはもちろんのこと、虫歯などのトラブルを引き起こす可能性も考えられます。
さらに、力を入れて挿入させると歯のエナメル質が摩耗してしまう恐れもあり、知覚過敏も起きやすくなって大変厄介です。歯間ブラシを無理やり挿入するのは絶対にやめましょう。

大きめのサイズよりは、小さめのサイズのものを使って細かに操作しながらケアを行う方が安全です。
また、「歯周病だから血が出ているのか、サイズが合ってなくて傷つけているから血が出るのかわからない」という場合は、歯間ブラシの使用を一旦止め、まずは歯科医院を受診してその出血の原因を明確にすることが先決です。

同じ歯間ブラシを使い続けていると、ワイヤー部分が曲がりブラシの毛先に痛みが生じてきます。正しいサイズでも、歯間ブラシが傷んできているようであれば、必ず新しいものに取り替えるようにしましょう。

自分に合った歯間ブラシのサイズを選ぶには?

選ぶときのポイントは、歯間ブラシを歯と歯の隙間に入れたときにスムーズに動かせるかどうかです。迷った時は、実際の隙間より少しだけ小さいサイズのものを選びましょう。

また、歯肉炎の状況によっては歯茎の腫れにより本来ある隙間が小さくなっていることもあるので、歯科医院で検査をしてもらい、自分の口腔内の状況を把握してから選ぶことが大切です。

歯間ブラシを使うことで隙間が広がってしまったように感じる方も多いのですが、この場合は、歯肉の腫れが引いたことによる良い結果なのか、あるいはサイズが合っていなくて歯茎が下がってしまった悪い結果なのかを正確に診断することも必要になってきます。

中にはデンタルフロスが適している場合も…

デンタルフロスが適している場合も

そもそも、歯間ブラシの使用自体が適していないというケースも考えられます。
歯間ブラシは歯茎が下がってしまった方のための道具なので、歯がキッチリ生え揃っていて、健康な歯茎を持つ若い方の場合、デンタルフロスを使った方がよいでしょう。

デンタルフロスは糸状の清掃器具なので、狭い歯と歯の隙間にも入りこみ、落としにくいプラークをしっかりと落としてくれます。
ただし、デンタルフロスは歯を傷つけることはありませんが、歯茎を傷つけてしまうことがあるので、歯間ブラシと同様、正しい使い方を身につけることが大切です。

デンタルフロスの種類

デンタルフロスの種類

ロールタイプ(糸巻きタイプ)のデンタルフロスはコストパフォーマンスに優れているのですが、使い慣れていない方にとっては使い方が少々難しいため、最初はホルダータイプという糸楊枝型のデンタルフロスを使ってみるのがおすすめです。

なお、ホルダータイプにはY字型とF字型があります。Y字型は奥歯、F字型は前歯のケアを行いやすい仕様になっていますが、歯の生え方によって使いやすさは異なります。
さらにフロスの太さや種類が詳しく表記されているものだと、より自分の歯間ケアに合ったものを選びやすいですね。

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