舌が白い原因は病気?子供や赤ちゃんの舌が白くなりやすい理由は?
舌の色を常にチェックしている人は少ないかもしれません。しかし、舌の色で病気を発見できる可能性があります。
舌の色を普段から意識している人は少ないのですが、舌は健康状態が現れやすい部分であると言えるでしょう。医師の中には舌の状態を確認する「舌診」を行う医師もいるほどです。
舌が白くなるということは、体にどんなことが起こっているのでしょうか。舌が白くなる原因について紹介していきます。
舌が白くなる主な4つの原因
舌が白くなる原因はさまざまです。舌が白いと、何らかの病気が隠れていそうな感じがするかもしれませんが、口の中が不衛生であることが要因となっている場合も多いです。適切なケア・治療が必要になる場合が多いため、正しい知識を身に付けておくことが大切でしょう。
舌苔
舌苔とは、舌の上につく汚れです。剥がれた口の中の粘膜や食べカス、細菌などが舌に付着し、舌を白くします。舌苔があるから良くないということはなく、健康な人でも舌苔があります。薄く付着している程度ならば気にすることはありませんが、舌が真っ白になるほど厚く付着している場合には、適切に対処する必要があります。
舌苔が多く付着していると、口臭が強くなる・味覚がにぶくなるといった悪影響もあるため、早めに対処する必要があるでしょう。舌苔は、舌ブラシを使用して除去することが可能ですが、1日1回程度のケアで十分だと言えます。やりすぎは舌の粘膜を傷つけてしまう可能性があるため、無理に除去しようとせず、少しずつケアしていくことが大切でしょう。
ドライマウス
ドライマウス(口腔乾燥症)は、現代病の一つともされています。ストレスや薬の服用などが原因で、唾液の分泌が減少し、口の中が渇いた状態になってしまうのです。
唾液には、口の中を清潔にする作用(抗菌作用や汚れを洗浄する作用など)がありますが、十分に分泌されていないと、口の中に汚れが溜まってしまいます。そのため、舌苔ができやすくなり、舌が白くなってしまいます。
また、ドライマウスは口の中が不衛生になるため、舌苔ができやすくなるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまうため注意が必要です。
病気
舌が白くなる原因となる病気には、主に次のようなものがあります。
口腔カンジタ症
口腔カンジタ症は、カンジタ菌が繁殖することによって起こります。カンジタ菌は常在菌の一つであり、誰でも持っている細菌なのですが、ストレスや疲労が蓄積すると過剰に繁殖してしまうのです。ストレスや疲労による免疫力の低下のほか、糖尿病・薬の服用なども原因となります。
口腔カンジタ症は、舌だけでなく、口腔内にできるのが特徴です。治療は抗真菌薬(うがい薬・塗り薬など)を使って行います。
地図状舌
地図状舌とは、その名の通り舌が地図のような、白と赤のまだら模様ができる病気です。疲労やストレス、ホルモンバランス、ビタミンの不足などが関係していると考えられていますが、原因は明確になっていません。
痛みなどはありませんが、食事の時にしみたりする場合もあります。ガン化などの大きな悪影響はありませんから、あまり気にしすぎないことが大切だとされています。気にしすぎることで、悪循環に陥ることも少なくないようです。
舌がん
口の中にできる癌(口腔がん)は、発生する箇所によって分類されています。その中でも、舌に発生するものは「舌がん(ぜつがん)」に大別されます。
舌がんの場合、舌が白く変色したりする場合があります。また、痛みを伴う、舌の表面が硬くなるといった特徴があります。
舌がんは、他の癌と同様に命に関わる病気です。単なる口の中のできものと軽視せず、早めの受診が必要です。
赤ちゃんは舌が白くなりやすい!?
赤ちゃんの舌が白いと、「ミルクを飲んだ後だからかな」と思う人もいるかもしれません。確かに、ミルクのカスが口の中に残って舌が白っぽくなることもあるでしょう。
しかし、赤ちゃんも大人と同様に舌苔が付着することもありますし、病気によって舌が白くなっていることもあります。
鵞口瘡(がこうそう)
カンジタが原因で起こる病気で、主に乳幼児に起こります。生まれてくる時に感染し、新生児期に発症する場合もありますが、哺乳用具や口を拭く際に使用するガーゼなどが不衛生であった場合など、何らかの原因で感染して起こります。
症状
カビが繁殖して口の中が白くなります。ミルクのカスに似たポロポロとしたものが、舌などに付着します。舌苔やミルクのカスと間違いやすいのですが、舌苔やミルクのカスはガーゼなどで拭き取ることができますが、鵞口瘡の場合の付着物は擦っても取れません。
また、ほとんどの場合痛みなどはありませんが、痛みが生じてミルクを飲む量が減ってしまったり、機嫌が悪くなったりする場合もあります。
治療
カンジタというカビが繁殖しているのは事実なのですが、無症状の場合には経過観察となる場合が多いようです。特に治療を行うことなく様子を見ます。
食欲や機嫌に影響している場合には、抗真菌剤(塗り薬)が処方されます。
治療が必要な場合も、そうでない場合にも、鵞口瘡になったら衛生管理に気を付ける必要があるでしょう。手を清潔にしてから哺乳に使用する用具に触れるなど、普段から注意することが大切です。
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