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    紅茶の口臭予防効果がすごい!紅茶うがいのやり方と注意点

    紅茶の口臭予防効果がすごい!紅茶うがいのやり方と注意点

    紅茶には口臭を抑制する効果があるという研究結果が発表されたことはご存知ですか?今回は、紅茶の口臭予防効果や紅茶うがいのやり方など詳しくご紹介します。

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  • 更新日:2016年07月20日

紅茶の口臭予防効果とは/紅茶うがいも効果的!

「コーヒーは飲めないけれど、紅茶は飲める」という方は意外と多いものです。コーヒーの香りはとても心地よいものですが、口臭という面で考えるとコーヒーはニオイを強くするのでよいとは言えません。

その一方で、紅茶には口臭を予防する効果があることが研究により明らかとなっています。紅茶を普段飲まない方でも、紅茶うがいを行うことで口臭の予防効果が期待できますので、毎日のオーラルケアとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

紅茶が口臭予防に効果的って本当?

口臭は主に口腔内で発生します。口腔内に残った食べカスや剥がれ落ちた粘膜を口腔内細菌が分解する際、悪臭ガスである「VSC(揮発性硫黄化合物)」が発生するのが原因です。また、虫歯や歯周病が原因で口臭が強くなることがあります。
では、紅茶が口臭に効果があるとされているのは一体なぜなのでしょうか。

紅茶ポリフェノールが口臭予防のカギ!

ポリフェノール/ぶどう

ポリフェノールと言えば赤ワインや緑茶が有名ですが、実は紅茶にもポリフェノールが含まれています。紅茶の種類や淹れ方によって含有量は異なりますが、どの紅茶であっても必ず含まれている物質です。
紅茶特有の赤茶色はポリフェノールによるもので、これが口臭予防に効果を発揮します。

紅茶の口臭予防のカギを握るのは、この「紅茶ポリフェノール」と呼ばれる成分なのです。

歯周病菌を抑制する

歯周病は日本人の成人のうち、約8割が罹っていると言われる国民病です。歯周病にかかると、歯垢に潜む歯周病菌によって歯茎の炎症や口臭が引き起こされ、さらに重度にまで悪化すると、歯を支えている歯槽骨が溶かされ、やがて歯が抜け落ちてしまいます。

また、歯周病は脳卒中や糖尿病などの全身疾患との深い関わりがあることが明らかとなっています。歯の健康はもちろんのこと、全身疾患の発症・悪化を食い止めるためにも、歯周病の予防や治療はとても重要なことと言えます。

飲料メーカーであるキリンビバレッジ株式会社の「紅茶と暮らし研究所」が行った、紅茶の歯周病菌抑制効果に関する研究によると、紅茶ポリフェノールには歯周病菌を抑制する働きがあり、通常の10分の1の濃度でも緑茶と同等の効果が認められるという結果が明らかとなりました。

さらに、歯周病菌が産生するプロテアーゼというタンパク質分解酵素に対しても、紅茶の場合、濃度が通常の100分の1であっても緑茶の2倍以上の抑制効果を発揮することが認められました。
プロテアーゼは歯周病を悪化させる物質です。つまり、プロテアーゼの活性化を抑えることで、歯周病の進行を止めるとともに、口臭も予防できるというわけです。

メチルメルカプタンを抑制する

口臭の原因となるVSCは硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドという3種類のガスです。
その中でもメチルメルカプタンは歯周病になると高濃度で検出されるガスで、魚や野菜が腐ったような生臭いニオイを発生させます。

お湯と紅茶を飲んだときの口臭の強さを比較した実験によると、紅茶にはメチルメルカプタンを抑制する効果があり、お湯を飲んだ場合に対して約6倍の口臭予防効果があるということが認められました。

このように、紅茶には臭いの元となる成分に働きかける強い消臭パワーがあることが証明されているのです。

紅茶で口臭予防するならいつ飲むのがベスト?

いつ飲んでも紅茶の成分に変わりはありませんが、せっかく飲むなら効果を最大限に発揮したいものです。

タイミングとしては、食事やおやつのお供に飲むこともよいのですが、紅茶の口臭予防効果を期待するのであれば、食事と食事の間に喉を潤す感覚で飲むのがおすすめです。最近は色々なフレーバーティーが販売されており、飽きずに飲むことができるので、その日の気分に合った香りを選んで楽しんでみるのもよいでしょう。
また、紅茶を飲むときは砂糖を加えずに飲むようにしましょう。

「紅茶うがい」もおすすめです

ポリフェノール/ぶどう

紅茶が苦手な方には、飲まずに口臭を抑えることができる「紅茶うがい」をおすすめします。紅茶うがいは口臭予防だけでなく、風邪やインフルエンザの予防にも効果があります。

紅茶うがいの効果

紅茶ポリフェノールのひとつに「カテキン」があります。カテキンは緑茶にも含まれる成分で、殺菌効果がある成分として有名です。
とある小学校では、風邪やインフルエンザ予防として緑茶によるうがいを推奨しているほどです。

「緑茶に含まれているなら、わざわざ紅茶でうがいしなくてもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、紅茶に含まれるカテキンには「紅茶テアフラビン」「緑茶カテキン」が含まれています。
紅茶は元々緑茶を発酵させた茶葉なので、カテキンの殺菌作用は緑茶より強く効果的なのです。

インフルエンザワクチンは、流行するインフルエンザの型と一致しなければ効果はありませんが、カテキンはインフルエンザの型に一致しなくても一定の効果が期待できます。ウイルスが侵入した後では効果はありませんが、予防には有効だと言えます。

紅茶うがい液のやり方

まずは紅茶うがいをするうがい液を作ります。用意するものは紅茶のティーパック、もしくは茶葉1g(小さじ3分の1)と100mlの熱湯です。十分に沸騰させた熱湯を使用することがポイントです。
紅茶の茶葉を熱湯で5分以上抽出し、抽出した紅茶を水で2倍に薄め、人肌の温度(37℃程度)に冷まして出来上がりとなります。

時間が経つと成分が劣化する可能性があるので、作ったうがい液は24時間以内に使用するようにしましょう。

紅茶うがいのやり方

  1. 紅茶うがい液を口に含み、口腔内を強めにクチュクチュと10秒ほどゆすいで吐き出す
  2. 再び紅茶うがい液を口に含み、ガラガラと10秒ほど喉の奥までしっかりうがいをして吐き出す
  3. ガラガラうがいを2~3回繰り返す

ガラガラうがいをする際には、「あー」「おー」などと声を出して行うと、喉の奥までしっかりとうがい液が届きます。
また、最初にガラガラとうがいすると、喉に菌を運ぶことになるので絶対に止めましょう。

紅茶の飲みすぎは身体に毒となる場合も!

紅茶にはカフェインやタンニン、シュウ酸などの成分が含まれています。一日に2~3杯程度、短時間で多量に摂取することがなければ問題はありませんが、いくら紅茶が口臭予防になるとはいえ、過剰摂取すると身体に毒となる場合があります。

紅茶の濃度によってもこれらの成分の含有量は異なりますが、くれぐれも飲みすぎないよう注意しましょう。

カフェインによる影響

ポリフェノール/ぶどう

カフェインには脳や筋肉を刺激し、興奮状態を起こす作用があります。そのため、過剰摂取により不眠や頭痛を起こす可能性があります。
また、胃酸の分泌を促すため胃粘膜を荒らして腹痛を起こしたり、利尿作用で下痢便秘を引き起こしたりすることもあります。

カフェイン中毒については、命に関わるケースも数多く報告されています。紅茶はもちろんのこと、カフェイン入りの飲料・食品の過剰摂取には十分な注意が必要です。

タンニンによる影響

紅茶を飲みすぎると気持ちが悪くなることがありますが、それはお茶の渋み成分であるタンニンの作用によるものです。
タンニンは鉄と結合するとタンニン鉄となり、鉄分の吸収を阻害し、貧血を起こすことがあります。女性は生理によって貧血になりやすいため、摂取量には特に注意が必要です。

また、薬やサプリメントを紅茶で飲む方も少なくありませんが、薬やサプリメントの効果が紅茶に含まれるタンニンの作用によって薄まる場合があります。紅茶による服薬は避け、水や白湯で飲むようにしましょう。

シュウ酸による影響

シュウ酸は野菜などに含まれる、いわゆる「アク」となる成分です。体内に取り込まれるとカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムとなり、結石ができやすくなります。

結石が腎臓にある間は、痛みを自覚することは少ないのですが、結石が腎臓から尿管へと移動すると、耐え難い激痛を伴います。結石は命に関わる病気ではないものの、その強い痛みが生活に大きく支障を与えかねません。
紅茶に含まれるシュウ酸の量は比較的多く、過剰摂取すると尿路結石や腎結石を引き起こす可能性がありますので、過剰な摂取は避けるようにしましょう。

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