なた豆歯磨きの効果は口臭にも!歯磨き粉以外のなた豆商品は?
「なた豆」って聞いたことありますか?今や広くその健康機能が知られるようになり、お茶や歯磨き粉など、様々ななた豆製品が販売されています。
今回は、なた豆歯磨きの効果やおすすめのなた豆グッズなどをご紹介します。
そもそも「なた豆」とは?
なた豆(鉈豆)とは、「刀豆(トウズ、タチマメ)」、「帯刀(タテワキ)」とも呼ばれる豆科の一年草です。
「なた豆」と呼ばれるようになったのは、サヤの形状が刃物や刀などの「鉈」に似ていることが理由ではないかと考えられています。
なた豆はマメ科の一年草としては最大級の大きさで、その丈はなんと5m以上、サヤ部分も40~60cm、大きいものだと70cmにまで成長します。
また、サヤの中の種子も大きく、一般的に大きなマメとして馴染みのあるソラマメが約2~3cmであるのに対して、なた豆の種子は3~5cmほどと、さらに一回り大きなマメとなります。
なた豆の原産地は熱帯アジア、アフリカで、日本には江戸時代の初期に入ってきたと言われています。
春から夏に欠けて種をまき、収穫は秋となるのですが、発芽適温が高いことから、現在、国内では九州地方、特に鹿児島県においてその栽培が盛んです。その他の生産地としては、兵庫県や鳥取県が有名です。
あんや煮豆として食べたり「なた豆茶」として飲んだりと、なた豆の使い道は実に様々なのですが、なた豆には強いタンパク毒が含まれている品種もあるので、食用として取り入れる場合には下処理などに注意が必要です。
なお、主に食用として扱われるのは白なた豆が多いようです。
なた豆歯磨きとは?
歯周病は歯垢(プラーク)の中の歯周病菌によって引き起こされる感染症です。歯周病菌は毒素を排出し、歯茎に炎症を引き起こし、ひどい場合は歯を支える骨を溶かしてしまいます。
なた豆の特有の成分である「コンカナバリンA」や「カナバニン」には膿を除去する効果があるということで、古くから「膿取り豆」とも呼ばれて重宝されてきました。
なた豆に含まれる成分が持つ作用は?
- コンカナバリンA…身体の免疫力を高める作用
- カナバニン…炎症抑制作用、膿の排出作用
これらの働きに注目し、なた豆を配合した歯磨き粉が製品化されるようになったことから、「なた豆歯磨き」の口コミが広がりつつあるのです。
なた豆の主な効果って?
なた豆歯磨きには、歯周病の改善効果の他、様々な効果があると言われています。その他の効果について詳しくチェックしていきましょう。
血行の促進
なた豆に豊富に含まれるカナバニンには血流を促進する効果があり、また、食物繊維が豊富であることから、コレステロール値を抑え、高血圧や動脈硬化を予防する働きも期待されます。
副鼻腔炎(蓄膿症)の改善
膿を排出して炎症を抑制する効果を持ち、歯周病にも効果的なカナバニンは、身体の空洞に膿が溜まってしまう副鼻腔炎(蓄膿症)の改善にも効果が高いとされています。
便秘の解消
なた豆に含まれる豊富な食物繊維は、便秘の解消に役立ちます。また、なた豆にはアミラーゼという消化酵素が含まれていますので、消化を助けてお腹の調子を整えてくれます。
腎機能の向上
なた豆に豊富に含まれる「ウレアーゼ」という成分は、体内にも存在する酵素です。この成分には尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する働きがあり、ウレアーゼが正常に働くことで有毒な物質を体外に排出することができます。
さらにコンカナバリンAには、腎臓が持つ、体内の老廃物を濾過(ろか)する機能を回復する効果があると言われています。
アレルギー症状の改善
免疫力を高める働きを持つコンカナバリンAは、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和する効果があります。
痔疾患の改善
下痢などで細菌が入り込んで起こる膿を伴う痔ろうや、血流が悪くなることで引き起こされるいぼ痔などの症状にも、なた豆に含まれるカナバニンの膿排出作用が効果をもたらしてくれます。
痔疾患の場合、なた豆を煎じた汁、あるいはなた豆茶を浸したガーゼを痔症状のある患部につける方法が勧められています。
なた豆歯磨きは口臭予防にも効果的!
口臭の原因のほとんどは口の中にあり、とりわけ歯周病が原因となっている場合が多いことがわかっていますが、その他にも身体の中の病気が原因で引き起こされる「病的口臭」もあります。
なた豆歯磨きには様々な健康効果があると考えられていますが、大きな効果として、口臭の改善が挙げられます。
歯周病による口臭の改善効果
歯周病が悪化すると、歯と歯茎の間の隙間、いわゆる歯周ポケットがどんどん深くなっていきます。
歯周ポケットが深くなると、歯ブラシやフロスによるケアでは汚れを掻き出しにくくなることから、揮発性硫黄化合物(きはつせいいおうかごうぶつ)、別名VSCと呼ばれる口臭の原因の生産が活発になり、強烈な口臭を発生させてしまうのです。
そこで、なた豆を配合した歯磨き粉を使用することで、なた豆に含まれるコンカナバリンAやカナバニンなどの成分が歯茎の炎症に働きかけ、歯周病を改善し、口臭の予防につながるものと考えられています。
糖尿病による口臭の改善効果
糖尿病に罹ると、血液中のブドウ糖を筋肉や肝臓に送り出す「インスリン」が不足し、糖を分解してエネルギーを作り出すことができなくなります。
代わってたんぱく質や脂肪を分解してエネルギーを作り出すようになるのですが、この過程において、糖分の代用品とも言える「アセトン」という成分を含むケトン体という物質が生成され、エネルギーとして体の各組織に送られます。
このアセトンは尿や呼気にも含まれて排出され、「アセトン臭」と呼ばれる、独特の甘酸っぱく腐ったような口臭を発生させてしまいます。
実は歯周病は糖尿病にも深く関わって、歯周病関連細菌は、歯周ポケットから毛細血管に侵入し、血液とともに体全体を巡ります。歯周病菌が体内を巡るとインスリンが作られにくくなり、血糖値が上昇するため、糖尿病になるリスクを高める場合があるのです。
つまり、歯周病に効果のあるなた豆歯磨きは、間接的に糖尿病のリスクをも軽減し、糖尿病による口臭を予防する、と考えられるのです。
なた豆歯磨き粉だけじゃない!話題のなた豆加工商品
ここまで主になた豆による歯磨きの効果を述べてきましたが、なた豆は歯磨き粉だけではなく、そのほかの加工食品としても注目を集めています。
なた豆茶
なた豆の加工品として代表的なものが、「なた豆茶」です。歯茎の腫れや出血などを抑える効果を持つカナバニンは、なた豆茶に特に豊富に含まれています。
歯周病に罹りやすい、あるいは再発を繰り返す傾向にある方は悪玉菌が増えやすい体質であると言えるのですが、コンカナバリンAは免疫力を高めて口腔内の善玉菌を維持してくれるので、歯周病の再発を防ぎ、歯周病に罹りにくい体質へと改善してくれるのです。
気になるのはなた豆茶の味ですが、販売元によっても味に違いがあるため、いくつかのなた豆茶を飲んでみて、自分が飲みやすいものを選ぶとよいでしょう。
また、「国産か外国産か」「農薬であるかどうか」など、産地や原料の表記にも注意してくださいね。
サプリメント
「なかなか時間が取れずゆっくりお茶を飲む暇もない」という忙しい方や、または「なた豆茶の少し苦くて独特の風味が苦手で…」という方には、気軽に取り入れられるなた豆エキスを含んだサプリメントもおすすめです。
なた豆サプリメントには、歯磨き粉やお茶と同様に、免疫改善効果や抗炎症作用が期待されるものが多く販売されています。
このように、なた豆は歯磨き粉やお茶、サプリと様々な形で摂取することができます。お悩みの症状に合わせてなた豆の使用方法や取り入れ方を工夫し、健康改善に役立ててみてはいかがでしょうか。
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