口臭予防に効く歯磨き粉は?有効な成分リストをチェック!
口臭予防や口臭改善に、まず取り入れるのが歯磨き粉かもしれません。でも、薬局に行くとたくさん種類があって、どれが口臭に効くのかがわからず、困ってしまう人も多いでしょう。
中には高価なものもありますが、「何となく効きそうだから…」と、購入してしまうのはあまりに勿体ないでしょう。
歯磨き粉のパッケージには配合成分がきっちり書かれていますので、口臭予防に効く成分が多く入ったものを選ぶことをおすすめします。では、口臭を抑制する成分にはどういったものがあるのでしょうか。
そもそも歯磨き粉ってどんな成分が含まれているの?
歯磨き粉には「化粧品歯磨剤」と「医薬部外品歯磨剤」の2種類があります。化粧品の方は、基本的に研磨剤と発泡剤の成分が主です。薬用成分がプラスされると医薬部外品として認められます。
歯磨き粉の基本成分
- 研磨剤(歯を白くツルツルにする)
- 保湿剤(ネリッとしたペースト状態を維持する)
- 結合剤(液体成分と個体成分をくっつける)
- 発泡剤(口の中に歯磨き粉を拡散させる)
- 香味剤(さっぱりとした爽快感を出す)
- 防腐剤(使用期限を長くする、長持ちさせる)
口臭が気になる人の市販の歯磨き粉の選び方
基本成分がわかったところで、今度は薬用成分について見ていきましょう。口臭予防のヒミツはこっちに隠されています。
口臭予防・改善に役立つ歯磨き粉の成分
口臭を抑制する成分には主に次の9種類があります。
口臭を抑制する歯磨き粉の成分
- 塩酸クロルヘキシジン
- 塩化亜鉛
- フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム
- ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム
- 塩化ナトリウム
- 塩化セチルピリジニウム
- 銅クロロフィリンナトリウム
塩酸クロルヘキシジン
消毒剤としても用いられる抗菌作用のある成分です。歯磨き剤だけでなく、マウスウォッシュにも含まれていたりします。お口の中の細菌をやっつけて口臭を防ぎます。
塩化亜鉛
口臭の主な原因物質である、細菌が作り出す揮発性硫黄化合物(VSC)を抑制する効果があるといわれています。歯磨き粉の中で口臭の大元を直接ブロックするにはこの成分がとても重要です。
銅クロロフィリンナトリウム
クロロフィリンは葉緑素(植物が光合成をするために必要な物質)から抽出された成分です。体臭を抑える効果があり、歯磨き粉だけでなく口臭を除去するための錠剤やガムにも含まれている成分です。こちらも揮発性硫黄化合物の一部を阻害する効果があることが実験で証明されています。
フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム
いわゆるフッ素のことです。酸によって溶けてしまった歯を再石灰化させて、歯を強くします。重度の虫歯は口臭の原因になるので、虫歯予防をすることで間接的に口臭予防をすることができるでしょう。
ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム
歯の汚れである歯垢(プラーク)がたまり続けると、歯石という固くてブラッシングでは除去できない物質が歯につきます。これを放っておくと細菌が繁殖する足場となってしまい、歯周病へつながります。歯石が歯にくっつくのを防いでくれるのがこれらの成分です。
塩化ナトリウム
歯周病予防のための成分です。粘膜の血行を促進させます。歯槽膿漏など重度の歯周病は非常に不快な口臭を発しますので、口臭抑制にはまず歯周病の進行を防ぐことが優先されます。
塩化セチルピリジニウム
歯周病の一歩手前である歯肉炎の炎症を抑える成分です。一度歯周病になってしまうと下がった歯茎などは元に回復しませんが、歯肉炎ならまだ治ります。早めの対策のために必要な成分です。
また、塩化セチルピリジニウムには細菌の繁殖を抑制する効果も期待できます。
口臭の原因に応じた歯磨き粉選び
口臭の原因はさまざまですから、口臭原因に応じた歯磨き粉選びが必要だと言えますが、上記の成分のうち、口腔内が健康な人の口臭予防におすすめなのは「塩化亜鉛」です。クサイ臭いの揮発性硫黄化合物は誰の口でも生じるためです。
「塩酸クロルヘキシジン」も弱めですが細菌を減らすのに有効です。
また、虫歯で口臭が気になった、という人には「フッ化ナトリウム」が多く入っているものがいいでしょう。虫歯になりやすい人は人一倍気を使うことが大切です。
歯周病予防には「ピロリン酸ナトリウム」「塩化ナトリウム」「塩化セチルピリジニウム」が入っているものをおすすめします。
歯磨き粉のパッケージに書いてある成分をよく見て、商品を選べるようになれるといいですね。
もちろん、自分の口臭の原因を正しく知ることも大切でしょう。
正しい使い方で歯磨き粉の効果UP!
どんなに口臭予防に効果的な歯磨き粉を使用していても、正しく活用できていなければ予防にはつながりません。
なんとなく歯磨き剤を使用している人も多いかと思いますが、量や付けるタイミングなどはどうしているでしょうか??改めて確認してきましょう。
また、歯磨き粉の効果に頼りすぎないで、正しくブラッシングすることも大切です。歯磨き粉を使用しているだけでは、効果を十分に得られないのです。
歯ブラシを濡らしてからつけるのはNG!?
みなさんは歯ブラシを使う時濡らしてから使うことが多いでしょう。しかし、水分があると歯磨き粉をつけた時に泡立ちが強くなりすぎて、口の中がすぐ泡でいっぱいになってしまい、長時間歯磨き粉を使って磨くことができません。泡立っている方が磨いている感じがして気持ちは良いかもしれませんが、歯磨き粉の効果を発揮させるためには水で濡らさず乾いた歯ブラシに付けて使用しましょう。
歯磨き粉の使用によって、ブラッシングが不十分になってしまうのでは元も子もありません。磨けている感じがするだけでは十分に効果が得られないのです。
歯磨き粉をつける量は?
よく歯磨き粉のCMでは歯ブラシの毛の部分にたっぷり付けている様子を見かけます。しかし、実際は小豆1粒・歯ブラシの1/3くらい(0.5g)程度の量で大丈夫です。
フッ化物配合歯磨剤と表記されているものは特にフッ素が多く含まれているので、子供なら歯ブラシの毛の部分で5mm(0.25g)程度が目安です。とはいっても、よほどの量を摂取しなければ人体に影響は無いので、安心してください。
人気のなた豆歯磨き粉って口臭に効くの?
新しい歯磨き粉の成分として「なた豆」が注目されています。煮物にして食べたり、健康食品に含まれていることもある「なた豆」には、免疫力アップや抗炎症作用があると言われています。
口臭の原因である歯周病や、歯周病の前段階の歯肉炎に効いたという人もいるようです。科学的な証明はされていませんが、これから効能が明かされていくことに期待しましょう。
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