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    歯周病に効く歯磨き粉のおすすめと選び方/成分ごとの効果

    歯周病に効く歯磨き粉のおすすめと選び方/成分ごとの効果

    歯周病を歯磨き粉で予防したいとお悩みの方は、歯磨き粉の成分をチェック!ただし、歯周病予防には歯磨き粉だけでなく正しい歯磨き方法も必須です。

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  • 更新日:2016年02月10日

歯周病予防に効く歯磨き粉の成分、教えます!

歯周病予防に効く歯磨き粉の成分、教えます!

歯肉が痩せて下がり、歯を支えている骨が溶け、さらには強烈な口臭を発生させるなどの症状を引き起こす歯周病は、美しく爽やかなお口を目指す人々の大敵ですね。
そんな歯周病の予防には歯科医院での定期検診の他、毎日の習慣として自宅で行う歯磨きが大切ですが、歯磨きをより効率的に行うために考慮したいのが、数多くある歯磨き粉の選択です。

今回は、歯周病予防に役立つ歯磨き粉の選び方を中心に解説し、歯周病予防におすすめの商品、医薬品と医薬部外品、化粧品の違いといった基礎知識などにも詳しく触れていきます。

歯周病の予防・改善に効く歯磨き粉選び6つのポイント

数多くある歯磨き粉から歯周病予防を目的とたものを購入する際、重要視すべきポイントはズバリ成分表です。値段が高いからよいというわけではなく、また、パッケージや宣伝ばかりを鵜呑みにしないよう注意が必要です。

ここでは、歯周病予防に外せない効果的な歯磨き粉の成分を解説していきます。

トラネキサム酸

トラネキサム酸

トラネキサム酸は炎症を抑えてくれる抗炎症成分で、血栓を分解し血液をサラサラにする「プラスミン」という物質を阻害する止血作用を持っています。歯茎の腫れや出血が気になる方におすすめです。
抗プラスミン薬とも呼ばれており、トランサミンカプセルなどの飲むタイプの止血薬にも含まれています。
また、皮膚科ではシミやそばかす、肝斑の治療にも役立てられています。

塩化ナトリウム

塩化ナトリウム

塩化ナトリウムは収れん作用によって粘膜をキュッと引き締め、血行を促進してくれる効果があり、その効果に注目した歯磨き粉も販売されています。

塩化ナトリウムはであることから「歯磨き粉に限らず塩で歯を磨けばよいのでは?」と考える方も多いのですが、塩分濃度が高すぎて悪影響を及ぼす可能性があるため、そのまま塩を歯茎に擦り付けて磨くことは避けてくださいね。

塩化セチルピリジニウム(CPC)

塩化セチルピリジニウム(CPC)

殺菌作用で歯周病菌などの細菌を減らし、口臭や歯周病、歯肉炎の予防効果があるのが塩化セチルピリジニウムです。
塩化セチルピリジニウムは、歯磨き粉以外にもうがい薬やトローチ、のど飴などにも含まれており、痛みやイガイガを伴う咽頭炎や口内炎などの治療に使用されることがあります。

ポリリン酸ナトリウム(TPP)

ポリリン酸ナトリウム(TPP)

ポリリン酸ナトリウムは、歯に付着するプラーク(歯垢)が歯石に変化するのを防ぐことで、歯周病の原因となる歯石の沈着を抑制します。

また、ポリリン酸ナトリウムは痛みが少なく安全性が高い、かつ色戻りの少ない施術法「ポリリンホワイトニング」としてホワイトニングにも使用されています。ポリリンホワイトニングは歯科医院のほか、エステサロンなどでも行われている方法です。

トコフェロール(ビタミンE)

トコフェロールには血行を促進して新陳代謝を活発化し、歯の健康を促す効果があります。
さらに脂質の抗酸化作用を持つことから、ニキビなどの肌トラブルにも有効とされ、化粧水や保湿クリーム、メイク用品に含まれているほか、食品の抗酸化剤としても使用されています。

歯周病予防・改善におすすめの歯磨き剤は?

「成分表を見るのが面倒くさい」という方へおすすめしたい歯磨き粉をご紹介します。
いずれも上記の成分が含まれたものですので、成分はもちろんのこと、磨くときの味なども考慮しながら自分に合った商品を探してみてくださいね。

デントヘルス薬用ハミガキSP

歯周病のほか、口臭や虫歯への効果、ホワイトニング効果があるとされるデントヘルス薬用ハミガキSP。
トラネキサム酸塩化ナトリウムで炎症を鎮め、引き締め効果が期待できます。
さらに、胃腸薬や消炎薬としても使われていて、塩化ナトリウムとともに引き締め効果を発揮するオウバクエキスという漢方薬の成分が含まれているのがポイントです。
ミントの爽やかな香りで、引き締め効果を実感できます。

URL:http://denthealth.lion.co.jp/products/hamigaki-sp/

デントヘルス薬用ハミガキSP

グリーンデンタルマイルド

グリーンデンタルマイルドは、塩化ナトリウムで歯茎を引き締め、トコフェロールで血行を促進、塩化セチルピリジニウムで細菌の増殖を防ぎます。
その他にも7種類の成分で歯肉炎予防・口臭予防・虫歯予防を促してくれるバランスのとれた歯磨き粉で、レモンのフレーバーでスッキリした使い心地です。

URL:http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_cleandental/product/mild.html

グリーンデンタルマイルド

つぶ塩 薬用ハミガキ

塩(塩化ナトリウム)が多く含まれており、特に歯茎を引き締めたい人におすすめなのが、つぶ塩薬用ハミガキです。
商品名から見て分かる通り、塩味がとてもしょっぱいので好みが分かれますが、「いろいろな成分がゴチャゴチャ入っているのは嫌」「わかりやすいのが良い」という方におすすめです。

URL:http://www.kao.com/jp/tsubushio/tbs_tsubushio_00.html

つぶ塩 薬用ハミガキ

市販されている「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」は何が違う?

人の身体に使用される製品は、薬事法という法律により品質や使用方法を厳しく規制・管理されています。
歯磨き粉にも「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」がありますが、そもそもこれらの違いとは一体何なのでしょうか。購入前にしっかりとその違いをチェックしておきましょう。

医薬品

医薬品は治療を目的とした薬効成分が認められる薬のことです。病院で処方される風邪薬や頭痛薬のほか、ドラッグストアで購入できる大衆薬(OC医薬品)もあります。
医薬品の歯磨き粉はあまり多くありませんが、佐藤製薬から販売されている天然ハーブ由来の「アセス」が挙げられます。

医薬部外品

医薬部外品は治療というよりも予防を重視した目的で作られていて、厚生労働省が許可した有効成分が一定濃度含まれています。
医薬部外品の歯磨き粉には「歯石の沈着を防ぐ」「口臭を防止する」「歯周炎(歯槽膿漏)を予防する」などの薬用成分が含まれている点が特徴ですが、医薬品と比べるとその効果は穏やかです。

化粧品

歯磨き粉の基本成分は「歯磨き粉に水分を含ませる」「泡立てる」「爽やかな味を付ける」などの目的を持つ清掃剤や発泡剤、香味剤などですが、化粧品はこれらの成分だけで構成されています。
化粧品の歯磨剤と医薬部外品の歯磨剤の違いは、薬用成分の有無となります。

歯磨き粉の歯周病予防・改善効果とは?

歯周病に効果的な歯磨き粉に関する情報をご紹介してきましたが、もちろん、ただ歯周病予防用の歯磨き粉を使用しているだけでは歯周病の改善や予防は期待できません。

歯周病の原因となるプラークは歯にしっかりと付着しているため、水やマウスウォッシュなどによるうがいでは除去することができません。歯磨き粉に含まれる成分により、プラークの形成が抑制されることはありますが、やはり適切な歯磨き方法で歯ブラシを当てることが重要となります。
歯周病予防の歯磨き粉はあくまで補助的なものと理解した上で、自分の歯磨き方法を見直しながら役立てるようにしましょう。

そもそも歯磨き粉の目的って?

歯磨き粉(歯磨剤)には、歯ブラシのみでの歯磨きでは落とせない頑固なプラークを取り除き、口腔内の衛生を保つ目的があります。
また、歯磨き粉の効果としてはプラーク除去による歯周病や虫歯予防のほか、口臭予防や着色予防、歯を白くするホワイトニングなどが挙げられます。

喫煙者の方はヤニ汚れに効果のあるもの、歯を白くしたい方はホワイトニング効果のあるものなど、歯周病予防の他にもどんな目的で歯磨き粉を選ぶかを明確にし、自分に必要な成分が含まれた歯磨き粉を選ぶことで、より口の中の健康維持効果が期待できます。

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